文●Believe Japan 写真●日産 2022/12/9(金)配信 1991年に発売して以来、ファミリー層を中心に広く支持されてきたミニバン「日産 セレナ」がフルモデルチェンジした。新型で注目したいのは、日産のビリーヴカー(福祉車両)となる「ライフケアビークル」で、ついに人気の「e-POWER」がすべてのモデルで選べるようになったこと。これまで標準モデルでは、エンジンとモーターが連動して静粛性の高い走行や低燃費を実現するe-POWER搭載車が高い人気を誇っていたが、福祉車両での設定は限定的であった。 新型のe-POWERは、新たに開発された1.4Lの専用エンジンを組み合わせた第2世代で、エンジンの作動音を抑制し、よりパワフルでスムーズな加速性能を実現。また車両状態や走行環境に加え、ナビと連携しながらエンジン作動タイミングを制御するエネルギーマネジメント技術を搭載。結果、高い静粛性を発揮する。さらに車体の遮音性能を大幅に高め、後部座席の乗員との自然な会話がしやすくなった。運転支援技術「プロパイロット」もすべてのモデルで標準装備となり、安心感も増している。 e-POWERモデルは、100V AC電源(1500W)が新たにオプション装備となり、アウトドアにおける家電製品の仕様や災害時等の非常用電源としても使えるようになっている。そのほかさまざまなレベルアップを遂げている新型セレナは、以下のように多彩なタイプの福祉車両が設定されている。 助手席スライドアップシート/セカンドスライドアップシート 助手席、または2列目左側シートが、車両の外側に電動で回転、昇降することで、車への乗り降りが容易にできるタイプ。スライドアップシートには、シート回転や昇降に加え、シートスライドとリクライニングの操作も可能としたリモコンを標準装備。また、回転や昇降の速度も変更できる。 チェアキャブ スロープタイプ セレナの広さや使い勝手の良さを生かし、バックドアから車いすのまま車内に乗り込めるよう、手動式のスロープや車いす電動ウインチ、車いす固定装置が装備される。車いすの方が2列目左側に乗車する「車いす1名セカンド仕様」はじめ、使い方に合わせて全4種類のレイアウトから選べる。新型ではバックドア部のスロープの格納方法を改良し、3列目に車いすが乗車しないときには荷物スペースとして使用できるほか、車いす乗降時の操作スイッチがよりシンプルとなり、操作性が改善されている。 チェアキャブ リフタータイプ リモコン操作で昇降する全自動リフターを装備し、車両後部から車いすのまま車内に乗り込めるタイプ。車内に乗り込む前にリフター上で車いすの固定が可能なため、介助者の負担が軽減されている。新型では、オプションの車いす固定装置(電動式)のフックを、従来の一体型から分離式に変更し、さまざまな種類の車いす固定に対応している。 送迎タイプ 福祉施設や病院などの送迎時に、利用者がスムーズに乗降ができるよう工夫したタイプ。2列目に専用形状シートを採用し、助手席側スライドドアから3列目シートへの乗降性を向上させ、乗降用手すりやステップを装備することで、高齢者や足元に不安を感じる方でも乗降しやすくなっている。ステップは、助手席側スライドドアから乗降する方に加え、助手席でも同時に使えるロングステップを新たに採用し、乗降性をさらに向上させている。 乗降サポートパック付車 新型で新たにラインアップされたタイプ。ベース車のシートレイアウトはそのままに、乗降時や各シート乗車時に使用できるアシストグリップを標準装備し、福祉施設や病院のみならず、ホテルや旅館などの送迎ニーズにも対応する。... ...
On 2022年12月9日 / By wpmaster© 2016-2020 Believe Japan, Inc. All rights reserved.