2021年2月18日(木)配信
3Dプリンティング、および機械学習(AI)技術を活用して低価格な3Dプリント義肢装具を開発するインスタリム株式会社は、2019年よりフィリピンにて好評発売中の3Dプリント義足の、日本向け製品を発表した(発売は準備中)。
日本における従来の義足は、多大な製造過程・設備コストや、患者個人に合わせて製作する義肢装具士の技術力が必要となるため、一般的に1本あたり30~100万円と高価であり、また納期に通常2~3週間程度かかる。そのためほとんどの場合、義足ユーザーは医療保険や補助金を利用して生活に最低限必要な1本の義足しか購入できず、また煩雑な手続きや何度にもわたる行政施設や義肢装具製作所などに訪問し、長期間かけて義足を作成する必要があった。
インスタリムでは、義肢装具製作専用の3Dプリンタや、形状レコメンド機能などを備える3Dモデリングソフトなどからなる義足のカスタム量産ソリューションを独自開発し、従来の約10分の1となる義足価格のコストダウン・納期短縮を達成。2019年よりフィリピンにて下腿義足の販売を開始しており、新型コロナウイルス問題により経済状態・購買余力が悪化する中でも、200名以上のユーザーから好評を得ているという。
今回は日本の義足ユーザーのニーズに合わせた、以下の日本向け製品2種の義足を開発。
1.Instalimb Type-L(Life):生活用の義足
<特徴>
■靴を脱いで使っても、立っていることに疲れない。
■数万円代と安価なので、靴・サンダル毎にいくつも製作可能。
■防水性能があり、海・プール・温泉などのシーンで利用できる。
2.Instalimb Type-E(Exercise):軽運動用の義足
<特徴>
■十数万円と安価な価格でスポーツ用途に適切な「板バネ」がついた義足を入手可能。
■気軽にスポーツが始められる。
■鬼ごっこなどの子供との触れ合いなどで、走る・ジャンプするなどが容易になる。
これら2タイプ、4種の義足は、数万円~十数万円と安価に、保険・補助金に頼らずに購入できる義足であり、義足ユーザーが普段使用している義足にプラスして、2本目として購入できる。2本目の義足を使い分けることで、義足ユーザーが持つ上述の不便を解消することができるという。
インスタリム日本向け製品URL:
https://www.instalimb.com/tether4japan
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