文と写真●Believe Japan 2022/3/18(金)配信 トヨタは、ノア/ヴォクシーをフルモデルチェンジし、2022年1月13日から販売を開始。同時に福祉車両(ウェルキャブ)も設定し、同時に発売となった。今回は、車いす仕様車と助手席リフトアップチルトシート車の実車に触れられる機会があったのでレポートしたい。 乗り降りが劇的にシンプルに 新型の車いす仕様車は、乗車から車いすを固定するまでの動作を徹底的に簡略化することで、操作手順がこれまでの「8回から3回に」、かかる時間を「120秒から60秒に」半減させている。具体的には以下の3つのポイントによって、手間と時間を大幅に節約している。 「車高調整の自動化」 これまで車内のスイッチ操作で車高を調整していたが、バックドアの開閉と連動して自動的に上げ下げが行われるようになった。※スイッチによる操作も可能。 「モード切り替えの自動化」 これまで車内のスイッチ操作で後退防止のセーフティモードに切り替える必要があったのが自動化された。 「ベルトの巻きだるみ取りの廃止」 乗車した車いすを3回引いて行っていたベルトのたるみ取りが必要なくなった。 これまでは乗り降りのプロセスがやや複雑で、若干のコツも必要であった。しかし新型は操作が非常にシンプルで、だれもが気軽に行えるようになっている。増加する老老介護にとってもハードルが大幅に低くなった。また、車いすの乗り降りは周囲の交通を遮断したりする場合が多く、精神的なストレスがかかるため、スピーディに行えることのメリットは極めて大きい。また、9.5°の緩やかなスロープに加え、荷物の取り出し時に邪魔になっていた「立ったままのスロープ板」が車内に倒れるように改良されているのも注目に値する。 省スペースのサイドリフトアップチルトシート サイドリフトアップチルトシート装着車は、従来までのリフトアップシートが車の横に110cmほどの乗り降りスペースを必要としていたのに対して、チルトすることでわずか55cmのスペースで、乗員もよりスムーズに立ち上がることができる。普通の駐車場スペースを使用できることも心理的なハードルを下げてくれる。 全面的に進化を遂げた新型 新型ノア/ヴォクシーは、ボディ骨格を最適化することで左右Cピラーの間の距離を拡大し、室内空間がより開放的になっている。パワースライドドア装着車にはユニバーサルステップが設定(全車オプション)され、乗降性をさらに高めている。また、左右Bピラーにロングアシストグリップを標準装備。そのほか、バックドア開閉時、任意の角度で保持できる「フリーストップバックドア」も初採用されている。 パワートレインは、1.8L 直4DOHC(2ZR-FXE)のハイブリッドと2.0L 直4+CVT(10速シーケンシャルシフトマチック)の2つから選べる。要望の高かったハイブリッド仕様が今回ついに設定された。安全面も抜かりなく、最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」が設定された。つねに最新のソフトウェアに更新可能な「ソフトウェアアップデート」も導入され、購入後も使い勝手などがさらに進化していくことが期待される。 以下の仕様を型式指定自動車として設定し、持ち込み登録の手間が省け納車までの時間を短縮した。車いす仕様車には、型式指定自動車に加え、持ち込み登録のタイプⅡ(サードシート付)+助手席リフトアップチルトシートとタイプⅡ(サードシート無)の2種類も設定されている。... ...
On 2022年3月18日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2021/7/12(月)配信 2020年8月にマイナーチェンジを受け、刷新された車いす利用の方のためのスロープ車「日産 セレナ チェアキャブ スロープタイプ」をご紹介。2列目と3列目に1台ずつ車いす乗車ができる「車いす2名仕様」の体験試乗をレポートします! 関連記事:【日産 セレナ チェアキャブ スロープタイプ 2021】をチェック 人気ナンバーワンミニバンは福祉車両でも実力を発揮 ...
On 2021年7月12日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2021/7/12(月)配信 福祉用具の活用で、障がい者の自立支援や安全・安心な介護の実現を目指すアビリティーズが独自輸入したビリーヴカー(福祉車両)「フォクルクスワーゲン キャディマキシ」を体験試乗。イタリアのフォカッチャグループがビリーヴカーとして架装した「ジニアスランプ(5名+車いす1台)」をご紹介します。 関連記事:電動車いすユーザーの悩みを解決する欧州製ビリーヴカー(福祉車両)に乗った! ...
On 2021年7月12日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2021/7/8(木)配信 家族の介護など、ある日突然必要になることが多い福祉車両。しかし、車いすが必要になった家庭では、家のバリアフリー化に加え福祉車両をすぐに購入するのは、やはりハードルが高いだろう。そんなとき、思いのほか便利なのが「必要なときに借りることができる」レンタカーの存在だ。実際、筆者の知り合いも週に一度レンタカーを借り、親御さんを病院に送迎しているひとがいるが、レンタカーの魅力を「介護タクシーでは親も気疲れするし、家族だけの空間で移動することは気分転換にもなり、とても楽しい一時になる」と語っている。 そんなわけで、我々も実際に借りて試すことにした。今回は車種が豊富なことからトヨタレンタカーに注目。トヨタでは「ウェルキャブ」という名称を使用しているが、「車いす仕様車」だけでも、シエンタ、エスクァイア、ノア、ヴォクシー、ヴェルファイア、ハイエースが選べ、車いすを使わないまでも足腰に不安がある方向けの「サイドリフトアップシート車」、「助手席リフトアップシート車」、「助手席回転スライドシート車」、「サイドアクセス車」を選ぶことができるのだ(店舗によるため、それぞれ確認が必要)。 チョイスしたのは「ウェルキャブ」レンタカーのなかでも人気だというシエンタ。コンパクトサイズなので取りまわし性に優れ、料金もリーズナブル。こちらを事前に予約しておき、当日店舗に向かった。手続きは、拍子抜けするほど簡単だった。そう、福祉車両のレンタカーといっても、借用方法は普通のレンタカーとまったく同じ。唯一必要なのは、車種ごとに異なる使い方を教えてもらうぐらいなのだ。今回、我々は使用する車いすを持ち込んで説明を受けたが、車だけ受け取って自宅で初めて車いすを載せようという人は、ここでしっかり説明を聞いておくことをオススメしたい。 そして借り出したあとは、楽しいドライブへ!と言いたいところだが、ここで福祉車両の運転方法をあらためてお伝えしたい。それは、「急がつく操作はとにかく避けるべし」ということ。車いすの固定は専用金具等でしっかり行われているが、車両に備わっている通常のシートとは根本的に取り付け剛性が異なるため、たとえばドライバーがいつものペースでコーナーを曲がっていても、車いすに乗っているひとには大きな負担になることが多い。それではせっかくのドライブも楽しめなくなってしまう。得てして、乗せてもらう人は「快適ですよ、大丈夫ですよ」とドライバーを気遣うことが多いから忘れがちになるが、ここは気持ちを切り替えて、どのような状況でも丁寧な運転を心がけよう。これさえしっかり守れれば、楽しい時間を過ごせるはず! 今回は主に体験するのが目的のため短時間の利用だったが、これだけ気軽に借りることができるなら、利用価値は十分にあることが実感できた。冒頭に知り合いのコメントを記したが、介護タクシーとの使い分けでもいいし、購入前に車両の使い勝手を確かめるという点でも、大いに試してみる価値があると思う。 借用手続きは通常のレンタカーとまったく同じ。そして、意外と知られていないのが「ウェルキャブ」利用時は基本料金が非課税になることだ(一部車種・仕様を除く)。また、標準車の基本料金を割引してくれる「福祉割引」という制度もある(身体障がい者手帳、療育手帳の提示が必要)。 借用したシエンタは、ナビ・ETCが搭載され、使用にはまったく不都合なし。6時間の一般料金で合計8650円(基本料金=7000円、免責補償料=1100円、添付品料金=550円)の支払いだった。 車両の取り扱い方法を説明をしてくれた権正拓也さん。「操作がわかりやすいのがトヨタウェルキャブシリーズの特徴ですが、車種ごとに異なる箇所やポイントがあるので、それらをしっかり説明させていただきます」と、慣れた感じでシエンタの操作方法を教えてもらった。 トヨタレンタカー羽田空港店 今回車両を借りたのは、羽田空港からほど近い環状八号線沿いで京急空港線大鳥居駅から徒歩1分にある「羽田空港店」。リニューアルして間もないという店舗はビル内にあるため、天候を気にせず取り扱いの説明を受けることができる。 問い合わせ:トヨタレンタカー https://rent.toyota.co.jp ...
On 2021年7月8日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2021/7/6(火)配信 2018年、2019年と2年連続でミニバンナンバーワンの販売台数を記録した日産セレナは、2020年8月にマイナーチェンジを受け、ライフケアビークル(福祉車両)シリーズも同時に刷新されている。我々は以前2017年モデルを試乗したが、ファミリー層から多くの支持を得ているベースモデルの総合力はそのままに、福祉車両としての完成度の高さに関心した。今回は、刷新された車いす利用の方のためのスロープ車「チェアキャブ スロープタイプ」をあらためてチェックしてみる。2列目と3列目に1台ずつ車いす乗車ができる「車いす2名仕様」だ。 マイナーチェンジでアナウンスされている改良点としては、ベース車と同様に「インテリジェントFCW(前方衝突予測警報)」が全車標準装備となり、全方位運転支援システムがさらに進化していること。さらに以前はオプション設定だった運転支援技術「プロパイロット」がグレードにより標準装備になり、「インテリジェント ルームミラー」もオプション設定のグレードが拡大されている。加えてUSB電源ソケットが1.0Aから「2.4A」に強化されるなど、安全性や快適性が高められている。 セレナは広々とした室内空間をはじめ、大きく開くスライドドアや高さのあるバックドア、フラットなフロアといったアクセスのよさが大きな魅力となっているモデルだが、それは車いすでアクセスするこの「チェアキャブ スロープタイプ」でさらに際立つ。バックドアから車いすのまま車内に乗り込めるよう、手動式のスロープや車いす乗降アシスト装置(電動ウインチ)、車いす固定装置(電動式)が装備される。 この「車いす2名仕様」は、2列目と3列目にそれぞれ車いす(計2名)で乗車できるタイプ。車いす2名乗車の場合は、同乗者3名の計5名、車いす1名乗車の場合は、同乗者6名の計7名が乗車できる。セレナの美点である広い室内は遺憾なく発揮され、いずれの乗員も快適な移動が可能となる。そしてストレッチャーの乗車(同乗者3名の計4名)にも対応するなど、さまざまなシチュエーションに対応するシートアレンジは秀逸だ。 セレナ「チェアキャブ スロープタイプ」にはほかにも用途にあわせたバリエーションが設定されている。2列目に車いす1名乗車が可能で同乗者6名の計7名乗車が可能な「車いす1名セカンド仕様」、3列目に車いす1名乗車と同乗者5名(e-POWER車は4名)の計6名(e-POWER車は5名)乗車が可能な「車いす1名サード仕様」だ。 乗り降りの機能 車高調整スイッチを押して、後輪の車高を下げる。油圧式のスムーズな動作で、車高が80mm下がり、スロープの傾斜角が大幅に緩やかになる。車いすに座る方にとっても、車いすを押す方にとっても快適で安心感がある。 車いすを固定するフックの取り付けや電動ウインチの操作も非常にわかりやすいのは変わらず。電動ウインチもなめらかに作動し、スムーズな車いす乗車ができる。スイッチ類は室内最後尾の左側にまとめられている。 電動ウインチの操作リモコンは、車いすの手押しハンドルを支えながらでも持ちやすいカタチになっていて、ボタンも少なく大きく、押し間違いを防いでいる。 乗員の乗り降りをラクにしてくれるオートステップ便利なオプションだ。ランプも点灯して暗い場所や夜間での乗り降りもサポートしてくれる。 車内の移動がしやすいフラットなフロア。サイドドアからの3列目へのアクセスも良好だ。車いすスペース用フロアマットの色は、これまでグレーであったが、新しくホワイト系の木目調が選べるようになった。室内の雰囲気が明るくなり、オススメだ。 セレナのライフケアビークルは、スロープタイプのほかに、助手席、または2列目左側シートが、車両の外側に電動で回転・昇降することでアクセスが容易な「助手席スライドアップシート/セカンドスライドアップシート」、リモコン操作で昇降する全自動リフターを装備し、車両後部から車いすのまま車内に乗り込める「チェアキャブ リフタータイプ」、さらに助手席側スライドドアから3列目シートへの乗降性を向上させるなど施設や病院などの送迎時に、利用者がスムーズに乗降ができるよう工夫された「送迎タイプ」の全4タイプがあるので、またの機会に紹介したい。 ドライビング... ...
On 2021年7月6日 / By wpmaster介護経験があり、自身も福祉車輌取扱士スペシャリスト資格を持つ、タレント・モータージャーナリスト 竹岡 圭のビリーヴカー インプレッションがスタート。介助する側、介助される側、双方の立場になってインプレッションするので、ぜひビリーヴカー(福祉車両)選びの参考にしてください! 関連記事:ホンダ ステップワゴン福祉車両の優れた機能性を実感する ...
On 2019年8月12日 / By wpmaster© 2016-2020 Believe Japan, Inc. All rights reserved.