文●Believe Japan 写真●スズキ
「出かけたい」という気持ちがどんなにあっても、足や膝、腰が痛いと、外出はおっくうになってしまいがちだ。建物のなかでは杖を使って歩行できるというひとも、屋外の移動は大変なもの。そんな高齢者向けに、「自由な移動」を提供しているのが「スズキセニアカー」だ。
高齢者向け電動パーソナルモビリティのパイオニア的存在のセニアカーは、家族や介助の方の手助けもなく、気ままに移動できるのが魅力。歩道を移動する電動車両は一般的に「シニアカー」と呼ばれるが、スズキは商標を取り「セニアカー」としている。
多くのひとが、荷物かごの付いた小さなゴルフカートのようなものを見かけたことがあるだろう。ここではその魅力について簡単に触れてみたいと思う。
ゆったりと走り、建物内にも入っていけるセニアカーは、発売以来30年以上にわたって多くのユーザーから高い評価を受けている。その理由はじつにさまざまだ。
【セニアカーの魅力】
◎歩道、建物内を静かに移動できる。
◎操作が簡単で、多くの安全機能が備わる。
◎運転免許が必要ない。
◎家庭のコンセントで充電できる。
◎本体とオプション装備の購入価格が非課税。
◎登録費用がかからない。
◎スズキ独自の保険に加入できる(年間7000円~1万円)。
もともとは、ゲートボールを楽しむ高齢者が、家族に送ってもらうことなく、ゲートボール場まで移動できる乗り物がコンセプトであったともいわれるセニアカーだが、軽自動車の大手スズキならではの高い「機能性」も見逃せない。下はセニアカー(ET4D)の操作系を示したもので、「加速/減速」の操作がアクセルレバーを「押す/放す」だけと極めてシンプルではあるが、前後進の切り替えスイッチをはじめ、走行距離やバッテリー状態の表示、最高速度設定などがわかりやすくレイアウトされているのが見てとれる。
また、一般的な電動車いすにはない買い物かごやヘッドライト、ウインカー、ポジションランプを装備しているのも特徴。また、タイヤはパンクをしない空気が入らないタイプであるが、サスペンションを備えた乗り心地のよさには定評がある。
そして、ハンドルを切った角度に応じて自動的に減速して横転を防止する機能やアクセルレバーを強く握ると「急停車」をする機能も備わるなど、安全面の配慮もぬかりない。
簡単に「手押し」に切り替えられるクラッチハンドルや前後に付いた持ち上げハンドルなど、さまざまなシチュエーションを考えた作りには、長年のノウハウが生かされている。
【現在販売されるスズキセニアカーは全部で3タイプ】
ET4D
連続走行距離33km(JIS基準)。最小回転半径1.45m。「バックします」や「急な坂道です」などの音声案内機能を持ち、25Lの大型バスケットを備えて買い物にも便利。メーカー希望小売価格36万8000円。
ET4E
連続走行距離21km(JIS基準)。最小回転半径1.45m。ベーシックモデルで、バッテリー大型化(33kmタイプ)も可能。ET4D同様の音声案内機能も備わる。メーカー希望小売価格29万8000円。
タウンカート
連続走行距離22km(JIS基準)。最小回転半径1.10m。コンパクトなサイズで小まわり、Uターンも気軽にでき、歩道や段差に対応する大径タイヤ、転倒防止の補助輪を備えるタウン仕様。メーカー希望小売価格37万8000円。
購入後も安心のサービスメンテナンス
初回無料点検があり、「定期点検」は、音声案内や表示灯、アラームで教えてくれ、全国にある販売代理店でアフターサービスに対応する。
スズキでは、自宅まで出向いてセニアカーの「無料出張試乗」を行っている。スタッフが同行しながら操作方法や交通ルールをわかりや説明してくれるので安心だ。「そんなに出かけるわけではないから……」と、これまで家にこもりがちだった方は、ぜひ一度試乗して「移動の自由」を自身で体感してほしい。
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