自動車部品メーカーのアイシン精機は2018年7月10日、ドラッグストアチェーンのスギ薬局と共同で、愛知県豊明市仙人塚地区において、主に高齢者を中心とした市民の健康維持、増進を目指した移動支援サービスの実証実験を行うことを明らかにした。
実証実験は近年社会問題となっている、自力での通院が困難なため適切な診療・服薬指導を受けることが困難な「医療難民」、自分で買い物をすることが難しい「買い物難民」といった問題の解決を目指す。具体的には、市民の居住地域と医療機関や公共施設、スーパーマーケットなどを結ぶ「乗り合い送迎サービス(名称:チョイソコ) 」を提供し、より多くの市民がよりよい医療を受けられ、さらには社会活動や買い物にも気軽に出掛けられる環境を創出していくという。実験は、2018年の7月24日から12月25日の期間で行われ、豊明市健康長寿課が支援する。
サービスの実施時間は平日の午前9時から午後4時とされ、アイシン精機では、「事前に利用者の希望目的地や希望到着時刻などを専用システムで計算し、効率的な送迎サービスの運行を行う」としている。予約受付センターに集められた利用者の行きたい場所と希望の到着時間をもとに、システムが、地理的、時間的に実現可能な乗り合いのルートや乗り降り順を運行予定としてまとめる。
急速に高齢化が進む中、モビリティの制限による生活クオリティの低下が大きな問題となっているが、その有効な解決策として大きな期待が集まる。
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