文と写真●Believe Japan
日常の移動を快適にしてくれる、優れた道具としての福祉車両も大切だが、生活に彩りを与えてくれる、運転することが楽しくなるような福祉車両も必要だ。今回、日産ブースに展示されていたのは、まさにそんなクルマたち。「ライフケアビークル」という愛称で福祉車両を展開している日産では、5モデルの福祉車両を展示。日産が力を入れている電動化や知能化技術を取り入れた新型車に注目が集まっていた。
とくに注目を集めていたのが、「セレナ e-POWER チェアキャブ スロープタイプ(290万9000円〜)」。電気自動車の加速感をガソリン車の感覚で手軽に味わえることで話題の「e-POWER」モデルがベースで、従来のガソリン車に比べて、加速がスムーズで、より運転しやすく、静粛性も高いのがポイント。さらに、高速道路でのステアリング操作をサポートしてくれる「プロパイロット」も搭載されている。
3列目を跳ね上げることで、車いす1台が乗車可能。3列目を戻せば普通のミニバンとしても活用できる。
従来から定評のあった、緩やかなスロープ角度や3列目での見晴らしの良さといった福祉車両としての使い勝手の良さは「e-POWER」にも受け継がれている。
ウインチのリモコンや各種スイッチがまとめられているので、操作に慣れるのも簡単。よく使うスイッチはわかりやすい色でマークされている。
2018年もっとも売れた乗用車がノート「e-POWER」。電動車ならではの走りを身近にしてくれたこのヒットモデルにも、福祉車両が用意されている。今回展示されていたのは、さらに洗練された内外装を提供する上級グレード「MEDALIST」の助手席回転シート仕様(247万2120円)。
助手席回転シート仕様は、シートがそのまま回転(ノートe-POWERは65°、ノートは55°)することで、乗り降りがしやすくなるもの。このほか、車いすなどから移乗しやすい「助手席スライドアップシート」もラインアップされている。
ディーラーオプション(オーテック扱い)として、電動式の車いす収納装置(18万3600円〜18万7920円)も用意されている。
「デイズ ルークス ハイウェイスター 助手席スライドアップシート(196万円)」は軽自動車ながらも広々とした頭上空間を誇る。
1020㎜のドア開口頭上スペースがあるため、乗り降りの際にも頭をぶつける心配が少ない。
リヤシートに人が乗れる状態でも車いすを収納可能。落下防止のネットやカバーといったオプションアイテムも用意されている。
日産の福祉車両としては、2000台以上(2018年度)ともっとも販売台数の多い「N350キャラバン 車いす移動車」。全自動リフター付きの「チェアキャブ」のほか、乗り降りをサポートする装備を備えた「送迎タイプ」をラインアップ。
3列目を折り畳むことで、車いす2台が乗れる。操作に力を必要としないため、介助者にとっても心強いクルマだ。
※文中の車両価格は消費税非課税。
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