いよいよ車いすに乗ったまま乗車できるタクシーの運行が、東京で本格的にスタートしそうだ。このほど日産の新型ミニバン「セレナ」の「ユニバーサルデザインタクシー」仕様が、タクシーとして導入が開始された。
東京都では、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、足腰の弱い高齢者や身体の不自由な方、車いす使用者、ベビーカー利用の親子連れ、妊娠中の方など、だれもが利用しやすく、さらに環境性能の高い「ユニバーサルデザインタクシー」の導入、普及を積極的に推し進めている。そのために、今年度から助成金交付制度がスタートしていたが、今回セレナが初めて適合した。 東京都はタクシー事業者に対して、1台あたり最大60万円の補助金を支給し、今年度からの5年間で、ユニバーサルデザインタクシーが1万台普及することを目指している。
このセレナは、後方のスロープから車いすに乗ったまま乗降が可能なタイプで、乗降時に使用するスロープには後退防止ベルトが採用されていて、利用者の安心感も高そうだ。日産では、2020年に向けて、今後ワゴンタイプのタクシーのニーズがますます高まると考え、ユニバーサルデザインタクシーの普及に積極的に協力していくとを明言している。
なお、ユニバーサルデザインタクシーは、超高齢社会に対応する公共交通として、国土交通省が規格を定めたタクシーで、認定レベルが1と2に分かれる。車両は予約だけでなく「流し」営業にも活用されることを想定して、以下のマークを車体に表示することとなる。なお、認定レベル1は、車いすの乗降口が幅700mm以上、高さ1300mm以上であること、乗降のためのスロープの勾配が14度以下であることが条件となる。一方、レベル2は、乗降口が幅800mm以上、高さ1350mm以上であること、乗降のためのスロープの勾配が10度以下であることなどが条件となる。
下のマークを付けたタクシーが道端で簡単に見つけられる日が早く来ることを期待したい。
参照元:日産自動車ニュースルーム
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