文⚫︎Believe Japan 写真⚫︎川崎泰輝、ダイハツ
2025/9/12(金)配信

2003年の初代発売以来、シリーズ全体の累計販売台数300万台(2025年5月末時点)を突破している人気モデル、ダイハツ タント。全高1700mm以上のスーパーハイト系という新たなジャンルを確立し、開口部が大きなミラクルオープンドアなどによって、独自の優れた機能性をアピールしてきた。
そして、初代タントから設定される福祉車両も高く評価され、軽自動車ベースの福祉車両を代表する存在となっている。軽福祉車両においてダイハツは46%のトップシェアを占め、そのうち約8割がタントシリーズ。中でも「タントスローパー」は3039台(2024年度)を販売し、累計販売台数が5万3873台(2025年6月末時点)に達する中心モデルだ。ここでは、その人気の理由を探ってみたい。
車いすユーザーの日常にマッチする機能性

タントスローパーは、実際に使用する場面での使い勝手の良さが追求されている。車内はフラットフロア設計と広い開口部を採用し、快適な居住性を確保。また、福祉車両開発担当がベース車両段階から関与する開発体制を採用していて、「福祉車両としてのタント」との姿勢が伝わってくる。その最大の特徴は、バックドアとほぼ同じ長さの短く軽量なスロープを片手で持ち上げ、ワンタッチで固定できる点にある。一連の操作が悩まず直感的に行えるのだ。スロープの短さは、乗降場所を容易に確保できるという大きな利点をもたらし、特に市街地においては場所選びの大きなストレスを感じることなく乗り降りが期待できる。
そして、タントの代名詞ともいえるミラクルオープンドアは、ピラーをドアと一体化することでセンターピラーを排除。助手席もロングスライドでかなり前に移動できるので、乗車している車いす利用者へのケアは非常に簡単で快適だ。さらに後席のベンチシートは簡単に取り外しが可能で、車いす乗車時の足元空間を大幅に拡大したり、リクライニングタイプの車いすでも快適に乗車でき、大きめの荷物にもすぐに対応できる。「これは便利だろうなぁ」と思えるシーンがいくらでも思いつく。そういった実際の使い勝手を考え抜いた作りがタントスローパーの人気の秘訣だろう。
リトラクタブルスロープ

ワンタッチでロックを解除して片手で簡単に前倒しできるスロープにより、フラットで大容量の荷室として、大きな荷物や自転車なども運べる。また、4人乗車をしながら車いすを折り畳んで収納したり車いすを使用しないときは、標準車に近い感覚で利用できる。
ミラクルオートステップ

助手席ドアとスライドドアの開閉に連動して電動で展開するミラクルオートステップは、助手席と後席の両方をサポートし、あらゆる角度からアクセスができる。両足を余裕をもって乗せられるので、安全で安心感のある乗り降りが可能となる。

このほか、ベルトロックの解除やベルト調整が素早くできるリトラクタ(自動巻取り)式の車いす固定ベルトや乗り降り用取っ手のラクスマグリップなど、使い勝手を考慮した装備も充実している。
実際の使い勝手やインプレッションは、こちらの動画で!
【ダイハツ タントスローパー カスタムRS】竹岡 圭のビリーヴカー インプレッション 2025|ダイハツ タントスローパー カスタムRS|
グレード・価格と選択肢

タントスローパーには以下のグレードが用意されている。明確に分けられたグレードと価格帯から選択でき、ユーザーニーズに応じた1台を見つけることができる。 各グレードには助手席ターンシート仕様や豊富なオプション装備があり、車両購入時に注文したオプション装備も非課税となる。非課税制度があるためよく検討してライフスタイルにマッチしたグレード、装備を選びたい。
カスタムRS(2WD CVT)
ターボの力強い走りと大型エアロバンパーや大型フロントグリルによるスポーティな外観、上質な内装も特徴。
X(2WD CVT)
ベーシックな仕様で、コストパフォーマンスに優れている。
L(2WD CVT)
シンプルで使いやすい装備を備えている。












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