文と写真●Believe Japan
2025/10/11(土)配信
欧州最大の福祉機器展「REHACARE(リハケア)」に今年も行ってきました! ここでは折りたたみ式電動車いす VOLKS ROLLI(フォルクスロリ) をレポートします。
軽量かつ折りたたむことができる

Fellerhoff MED TEC(フェレルホッフ・メドテック)が開発したVOLKS ROLLIの最大の特徴は、電動車いすながら折りたたたむことができ、その状態でも電動で車輪を動かすことできることだ。ん? どういうこと? と思うかもしれないが、そのメリットは、ハッチバックのフォルクスワーゲンゴルフに装着されたスロープを登っていくVOLKS ROLLIの写真をみればわかるだろう。つまり、車両積載時に折りたたんでコンパクトになった車いすを、スロープを使ってスマートにラゲッジに収納することができるというわけ。車いすを車両に積み込むのは非電動でも面倒な作業で、重量が増す電動車いす場合はなおさら。そして、車両への積載もミニバンタイプじゃないと難しかった。その意味で、この製品は革新的といえる。


VOLKS ROLLIの本体重量はわずか28kgで積載荷重は150kg。最高時速は6km、航続距離は24kmを誇る。バッテリーはフレーム左右にそれぞれ収められているのが特徴。そして、折りたたみ機構もシンプル! アームレストは跳ね上げ可能でフットレストも収納できるため、クルマはもちろん電車移動も可能だ。使いたい場所へ持ち運ぶことができる。


操作はジョイスティックによる前後左右のコントロールで、操作感は軽く直感的。座面の高さ(55~59cm)や幅(49~59cm)は調整可能で、ユーザーの体格や好みに合わせられる。「だれもが気軽に持ち運べる電動車いすをつくる」というメーカーの理念が細部にまで反映されている。
未来のスタンダードへ

ドイツ西部のボーフムに本社を置く医療機器メーカー Fellerhoff MED TEC は、2009年の設立以来、TÜV(テュフ)などの認証機関から品質とサービスの両面で高く評価されてきた。「折りたたんでも走る車いす」という発想は、移動の自由をさらに広げる新しい基準ともいえるだろう。VOLKS ROLLIは、コンパクトな電動車いすの分野において、未来のスタンダードとなる可能性を秘めている。













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