文と写真●Believe Japan 2025/10/3(金)配信 欧州最大の福祉機器展「REHACARE(リハケア)」に、今年も行ってきました! ここでは車いす対応のキャンピングトレーラー「THECUBER」をレポートします。 未来のアウトドアをデザインしたキャンピングトレーラー リハケアでは、日常に使えるモビリティの提案が多く見られるが、そこはヨーロッパ。長いバカンスを見据えた、余暇を積極的に楽しむための製品も目に入る。そんな中でも多くの人で賑わい、ひときわ明るい雰囲気を放っていたのが「THECUBER(ザ・クーバー)」のブースだ。このキャンピングトレーラーメーカーの理念は創業以来明確で、「バリアフリー」、「機能性」、「デザイン性」の三位一体。歩行が不自由な人の移動をアシストするにとどまらず、だれもが自由で快適な時間を過ごせることを目指している。 ブースには、スロープタイプとリフトタイプが展示されていた。スロープタイプは長めのスロープを展開し、緩やかな傾斜で自力で乗降しやすい設計となっている。補助を最小限にし、みんなでアウトドアの時間を楽しめる工夫が随所に見られる。一方のリフトタイプは限られたスペースでも昇降でき、駐車場や狭いキャンプ場での使用に対応。どちらも車いす使用者が自由に移動できる設計で、乗降のストレスを最小限に抑えていた。 気になる内部は広々とした空間で、車いすでの旋回もスムーズ。フラットな床面としっかりしたシャシーによって、走行中の揺れや振動を最小限に抑えているという。また断熱材と高性能パネルを採用しており、欧州の寒冷地から日本の蒸し暑い夏まで快適に過ごせるのもポイントだ。また、モジュール式の内装は、ベッド、収納、調理台などを用途や人数に応じて配置でき、最大5名まで宿泊可能なモデルもある。アウトドアレジャーだけでなく、バリアフリー対応の移動販売車や移動オフィスとしても活用可能だ。 会場では多くの来場者が車いすで内部を体験し、「これなら家族や友人とアウトドアを楽しめる」と笑顔を見せていた。THECUBERのトレーラーは、キャンプの新しい形を提示する可能性を感じさせる。 ...
On 2025年10月3日 / By wpmaster文⚫︎Believe Japan 写真⚫︎川崎泰輝、ダイハツ 2025/9/12(金)配信 2003年の初代発売以来、シリーズ全体の累計販売台数300万台(2025年5月末時点)を突破している人気モデル、ダイハツ タント。全高1700mm以上のスーパーハイト系という新たなジャンルを確立し、開口部が大きなミラクルオープンドアなどによって、独自の優れた機能性をアピールしてきた。 そして、初代タントから設定される福祉車両も高く評価され、軽自動車ベースの福祉車両を代表する存在となっている。軽福祉車両においてダイハツは46%のトップシェアを占め、そのうち約8割がタントシリーズ。中でも「タントスローパー」は3039台(2024年度)を販売し、累計販売台数が5万3873台(2025年6月末時点)に達する中心モデルだ。ここでは、その人気の理由を探ってみたい。 車いすユーザーの日常にマッチする機能性 タントスローパーは、実際に使用する場面での使い勝手の良さが追求されている。車内はフラットフロア設計と広い開口部を採用し、快適な居住性を確保。また、福祉車両開発担当がベース車両段階から関与する開発体制を採用していて、「福祉車両としてのタント」との姿勢が伝わってくる。その最大の特徴は、バックドアとほぼ同じ長さの短く軽量なスロープを片手で持ち上げ、ワンタッチで固定できる点にある。一連の操作が悩まず直感的に行えるのだ。スロープの短さは、乗降場所を容易に確保できるという大きな利点をもたらし、特に市街地においては場所選びの大きなストレスを感じることなく乗り降りが期待できる。 そして、タントの代名詞ともいえるミラクルオープンドアは、ピラーをドアと一体化することでセンターピラーを排除。助手席もロングスライドでかなり前に移動できるので、乗車している車いす利用者へのケアは非常に簡単で快適だ。さらに後席のベンチシートは簡単に取り外しが可能で、車いす乗車時の足元空間を大幅に拡大したり、リクライニングタイプの車いすでも快適に乗車でき、大きめの荷物にもすぐに対応できる。「これは便利だろうなぁ」と思えるシーンがいくらでも思いつく。そういった実際の使い勝手を考え抜いた作りがタントスローパーの人気の秘訣だろう。 リトラクタブルスロープ ワンタッチでロックを解除して片手で簡単に前倒しできるスロープにより、フラットで大容量の荷室として、大きな荷物や自転車なども運べる。また、4人乗車をしながら車いすを折り畳んで収納したり車いすを使用しないときは、標準車に近い感覚で利用できる。 ミラクルオートステップ 助手席ドアとスライドドアの開閉に連動して電動で展開するミラクルオートステップは、助手席と後席の両方をサポートし、あらゆる角度からアクセスができる。両足を余裕をもって乗せられるので、安全で安心感のある乗り降りが可能となる。 このほか、ベルトロックの解除やベルト調整が素早くできるリトラクタ(自動巻取り)式の車いす固定ベルトや乗り降り用取っ手のラクスマグリップなど、使い勝手を考慮した装備も充実している。 実際の使い勝手やインプレッションは、こちらの動画で! 【ダイハツ タントスローパー カスタムRS】竹岡 圭のビリーヴカー インプレッション... ...
On 2025年9月12日 / By wpmaster2025/8/25(月)配信 ダイハツは、新たな歩行領域モビリティ「e-SNEAKER」を8月25日から全国一斉に発売する。 今回発売する「e-SNEAKER」は、日常移動に新たな価値を提案すべく「胸張れる 軽快 安心モビリティ」をコンセプトに開発。全長1130mm、全幅645mm、全高985mmのサイズは、歩行領域モビリティとして圧迫感を与えないスッキリとしたスタイルに仕上げられた。自転車とほぼ同じ目線の高さになるため、視界が広がり爽快感があるのも特徴である。また、身長や好みに応じてシート高を3段階(700mm/630mm/555mm)に変更可能。 タイヤは四輪ともエアータイヤを採用し、サスペンション構造との組み合わせで快適な乗り心地を実現。また、8インチのフロント大径タイヤにより最大7.5cmの段差や最大10cmの溝の乗り越えが可能となっている。さらに、坂道や旋回時には自動的に減速する速度抑制機能を搭載。傾斜センサーが登坂、降坂、左右の傾斜を検知することで、急な坂道などで警告メッセージや警告音で知らせる機能も採用された。 操作方法は、電源を入れてキーを差し込み、右に回す。その後ブレーキレバーを握り、レバーをリリースしてアクセルグリップを回すと前進するという簡単なもの。脱着式リチウムイオンバッテリー(2.5kg)を採用し、いつでもどこでも気軽に充電ができるのも魅力。付属の専用充電器(AC100V)に接続し、家庭用コンセントで約2.5時間で充電が可能となる。連続走行距離は満充電時で12km。 ボディカラーは、「オフビートカーキメタリック」、「スカイブルーメタリック」、「トニコオレンジメタリック」の3色。このほか、収納性とデザイン性を兼ね備えた12Lのバスケットや杖ホルダーなど、アクセサリーパーツも設定している。 価格e-SNEAKER:41万8000円(消費税非課税) ...
On 2025年8月25日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2024/8/23(金)配信 介助する側、介助される側、双方の立場になってビリーヴカー(福祉車両)をインプレッション! レポートするのは、介護経験があり自身も福祉車輌取扱士の資格を持つタレント・モータージャーナリスト 竹岡 圭。今回はホンダ フリード e:HEV CROSSTAR スロープを実際に試乗しながらレポートします。 ...
On 2024年8月23日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2024/7/16(火)配信 介助する側、介助される側、双方の立場になってビリーヴカー(福祉車両)をインプレッション! レポートするのは、介護経験があり自身も福祉車輌取扱士の資格を持つタレント・モータージャーナリスト 竹岡 圭。今回はスズキ コンセプトモデル「SUZUKI GO!」についてスズキ株式会社の担当者にいろいろ伺いました。その模様をお届けします。 ...
On 2024年7月16日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2024/7/12(金)配信 介助する側、介助される側、双方の立場になってビリーヴカー(福祉車両)をインプレッション! レポートするのは、介護経験があり自身も福祉車輌取扱士の資格を持つタレント・モータージャーナリスト 竹岡 圭。今回はスズキ セニアカー担当者インタビューを実施!その模様をお届けします。 ...
On 2024年7月12日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2024/7/9(火)配信 介助する側、介助される側、双方の立場になってビリーヴカー(福祉車両)をインプレッション! レポートするのは、介護経験があり自身も福祉車輌取扱士の資格を持つタレント・モータージャーナリスト 竹岡 圭。今回は特別にコンセプトモデル「SUZUKI GO!」に試乗させていただきました! ...
On 2024年7月9日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2024/7/5(金)配信 介助する側、介助される側、双方の立場になってビリーヴカー(福祉車両)をインプレッション! レポートするのは、介護経験があり自身も福祉車輌取扱士の資格を持つタレント・モータージャーナリスト 竹岡 圭。今回は、スズキ セニアカー ET4Dを実際に試乗しながらレポートします。 ...
On 2024年7月5日 / By wpmaster文と写真⚫︎Believe Japan 2024/2/15(木)配信 2022年4月に立ち上がった「車椅子簡易固定標準化コンソーシアム」。ビリーヴでもその動向を取材し続けているが、スズキスペーシア(販売店装着アクセサリー)、トヨタハイエースへの採用も始まり、今年はその普及に勢いが増しそうだ。 そこで、今回はコンソーシアム設立から尽力し続けている、事務局の太田吉彦さんに話を伺った。 ーそもそも、コンソーシアム発足のきっかけは何だったのでしょうか?ー 「日本自動車工業会での活動となる『車いす固定標準化タスクフォース』が、自動車メーカー側の母体となります。まず、20年まで日本自動車工業会には、福祉車両を製造・販売しているメーカーが集まった「福祉車両部会』があって、そこでさまざまな課題を協議していました。その活動のなかで『車いすと車両をワンタッチで固定できればとても便利だろう』と、当時のトヨタさんが声を上げたのがきっかけとなります。そして、これをみんなで実現して将来的に標準化していければ、バスなどの公共交通機関でも使用でき、そのメリットは計り知れないものになるだろうと考えたわけです」 ー参加は自動車メーカーだけだったのでしょうか?ー 「もちろん、車いすと車両の固定にまつわる話ですから、自動車メーカーだけでなく、車いすメーカーさんの協力も必要になります。そこで、当時『福祉車両部会』でもお付き合いのあったJASPA(一般社団法人 日本福祉用具・生活支援用具協会)さんにお声がけして、一緒にやりましょう!ということで快諾いただきました。ちょうど経済産業省からも、こういったことの規格化の話が出ていまして、廃止になった福祉車両部会に代わって車いす固定標準化タスクフォースを自動車側の窓口として設立しました。まさにタイミングが噛み合った感じです」 ー現在の参加社を教えていただけますか?ー 「いすゞ自動車株式会社、株式会社カワムラサイクル、ジェイ・バス株式会社、スズキ株式会社、ダイハツ工業株式会社、 トヨタ自動車株式会社、日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社、日進医療器株式会社、日野自動車株式会社、本田技研工業株式会社、株式会社マツダE&T、株式会社松永製作所、 株式会社ミキ(50音順)となります。このコンソーシアムは、とても社会的意義のなる内容だと自負しているのですが、それぞれのメーカーにも事情があるので、各々法務部にも入っていただいて、準備に1年ぐらいかかりました。開示しておりませんが、会則ももちろんあります」 ー経済産業省のいう規格化とは、どのようなものなのでしょうか?ー 「経済産業省は高齢化先進国の日本ならではの福祉・介護の取り組みを国際社会に提案したいということで本件のISO(国際)規格化を目標として、まず国内規格のJIS化を推進されている状況です。ただ同時に『規格化はあくまで規格化であって、具体的にどのように周知して売っていくかなどは、民間であるメーカーさんが考えること』というスタンスですから、コンソーシアムとしては、これらを同時に前進させなくてはなりません。この活動としては、社会に普及して使っていただかないと意味がないので、車いす業界と自動車メーカーが力を合わせてやっていくというイメージです」 ー今回のアンカーバーに関して、苦労された点を教えてくださいー 「この仕様は、みんなで意見をいいながら結果的にここに辿り着いたという感じです。この形状・位置については、トヨタさんの先行商品があるなかで、みんなでその実車を体験をしたり、最適な配置についてオープンに協議した結果です。難しかったのは、車いすの最低地上高ですね。これは、車側から見れば低ければ低いほうがいいんですが、車いす側からすれば、低いと日常使いの邪魔になる。現在50㎜になっていますが、まさにせめぎ合いの結果です。もちろん車いすご利用者の体重によるアンカーバー高さ変化についても測定していて、一般的な車いすの耐荷重に合わせて、車いすのご利用者が100kgまでの方なら問題なく固定できる仕様にしています」 ーこれまでの活動をとおして、手ごたえはいかがでしょうか?ー 「まずはみなさんの理解と協力があって、このコンソーシアムを立ち上げることができたことにあらためて感謝しています。組織の壁を超えて参加いただくことは想像どおりハードルが高かったですね。次にガイドラインを定めて、それを公のものにできたこと。そして、これを使った商品が世の中に出てきたということ。やっとここまで来たという感じです」 ー今年の活動はどのようになりますか?ー 「ご存知のように、車いす移動車は通所介護施設がいちばんのユーザーとなります。ですから、実際に使っていただいてそのよさを実感していただくのが好ましいと思い、この年央から実証実験を行う予定です。複数の施設で各々3カ月程度使っていただき、使い勝手向上を実感いただくと共に、効果を測定できればと思っています」... ...
On 2024年2月15日 / By wpmaster文と写真⚫︎大音安弘 2024/1/11(木)配信 欧州最大の福祉機器展「REHACARE(リハケア) 2023」が、2023年9月13日~16日の期間、ドイツ・デュセルドルフで開催された。今年の出展社は700社を超え、来場者の総勢が3万人となる盛況ぶり。その会場で出会った福祉車両やモビリティを紹介したい。 ドイツ・ヴァンセルベルクに本社を置く「Automobile Sodermanns」は、1996年に創業した身障者向けの車両改造に特化した企業で、あらゆる身体的疾患を持つ同乗者にも最適となるモビリティを提供している。改造の対象となるのは、乗用車にもちろん商用車や作業用機械などのビジネスニーズに加え、オートバイやキャンピングカーといった趣味性の高いものまで対応している。同社のスタッフは、医学的および技術的な訓練を受けているため、個々の車両の改造が、どのような要件を満たす必要があるかを正確に理解することができるという。 展示車のFIAT500Xは、身障者ドライバー向けの仕様のもの。運転席には、いずれもドイツVEIGEL社のハンドコントロール「eクラシック」とマルチファンクションノブ「マイコマンド」が装着されている。 eクラシックは、電子制御式のハンドコントロールで、ハンドルをひねることでアクセルを、ハンドルをプッシュすることでブレーキを操作する仕組み。人間工学に基づいた設計で、ハンドル角度の調整も可能だ。ステアリングに装備された「マイコマンド」は、ステアリングのグリップ操作に加え、ウインカーやライト、ワイパーの操作など最大14個の機能を手元のボタンで操作できるため、ステアリングから手を放さずに運転操作を行える。 ドライバーが車いすをスムーズかつ簡単に収納できるように、収納機能は運転席側の後席部に設置されている。この車いす積載システムは、ドイツTECHNIK RAUSCH社の「Ladeboy S2」で、市場でもっとも実績のあるシステムのひとつとのこと。運転席側の後部ドアを電動スライド式ドアに改造し、リモコンまたはスイッチを使用したワンプッシュ操作で、スライドドアを含む積み込み作業を行ってくれる。対応する車いすの重量は、最大38kgまで。車種にもよるが、基本的には後席1座分のスペースがあれば、搭載可能であり、ラゲッジスペースもしっかりと活用できるのも強みとなっている。 同社ではMINIのようなコンパクトカーからメルセデス・ベンツGクラスとった大型SUVまで幅広い車種に対応。すでにEVでの実績もある。そのなかにポルシェ911やBMWアルピナといった趣味性の高い車種が含まれるのは、さすが自動車大国ドイツを感じさせるところ。また同社ではメンテンナンスはもちろんのこと。身障者向けの運転免許の取得のサポートなどのサービスも提供している。 ...
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