文⚫︎Believe Japan 写真⚫︎Believe Japan、スズキ 2026/9/1(火)配信 買い物に出かける。友人と会って会話や食事を楽しむ。季節で変化する近所の景色を見てまわる。日常の外出は、豊かな暮らしを支える大切な時間だ。しかし、年齢を重ねるにつれ、長い距離を歩くことや坂道の移動に身体的な負担や不安を感じる人は少なくない。そうした人たちの「なるべく人の手を借りずに」、「自分の力で自由に出かけたい」という思いを長年にわたり支えてきたのが、スズキのセニアカーだ。 セニアカーは、道路交通法では歩行者として扱われる電動車いす。今日ではさまざまな電動モビリティが登場しているが、セニアカーは半世紀以上にわたって利用者の声を反映しながら進化を重ねてきた。その背景には、二輪車・四輪車づくりで培われたスズキの高度な技術と安全性、使いやすさを追求し続けてきた開発の積み重ねがある。 福祉機器への挑戦は電動車いすから セニアカーの原点は、1970年代に始まった電動車いすの開発であった。1973年、スズキは軽自動車やオートバイの開発で培った技術を社会福祉に役立てようと、福祉機器の開発プロジェクトを立ち上げた。そして最初に開発目標に設定したのが電動車いすだった。当時の社内には、電動車いすに関する知識や経験はほとんどなく、まさに手探り状態でのスタートとなった。 プロジェクトチームは、日々研究やテストを重ねていくが、ほどなくして青森県から100台の電動車いす導入の要請を受けたことで、開発は一気に加速していく。歩行が困難なユーザーを対象とした製品開発は、細部にわたって入念に検討が行われ、青森県主催の試乗会を無事に成功させる。そして1974年に誕生したのが、スズキ初の電動車いす「モーターチェアZ600」である。当初、施設内での利用を目的に開発されたZ600は、利用者が自分の意思で自由に移動できることを目指し、手元のレバーで前進・停止・後退を操作できる電動制御を採用。当時としては画期的な操作性を備えたモデルであった。その後、「屋外でも利用したい」というユーザーの声を受けて改良が重ねられ、翌1975年にはZ601という屋外走行も可能なモデルを登場させる。当時、福祉機器の開発はスズキにとって未知の分野であったが、利用者の声をフィードバックしながら改良を重ねるという姿勢は、この頃から一貫して受け継がれていく。 1975年はまた、通商産業省(当時)で電動車いすのJIS規格設定に向けた審議が始まる年でもあった。そして厚生省(当時)による「日常生活用具給付事業」の品目に電動車いすが新たに追加され、労働省(当時)が「労災保険給付(整形外科診療)」品目に電動車いすを採用するなど、社会全体が急速に変化していった。そして各省庁が公費による無償給付制度をスタートさせたことで、スズキの電動車いすの販売台数は年々増加していった。1976年には通商産業省(当時)の医療福祉機器開発研究組合に参加し、本格的な普及を見据えた「モジュール型電動車いす」の受託開発が始まった。産官学共同で研究開発が行われ、松下電器(現・パナソニック)がバッテリー関連を受け持ち、それ以外をスズキが担当した。利用者によって体格や障がいの程度は異なるため、一人ひとりのユーザーに合わせて部品を組み合わせられる構造を採用し、1979年には量産モデルを発売。その後も改良は続けられた。こうした開発と同時に、全国の福祉施設への寄贈や普及活動にも積極的に取り組み、電動車いすという新しい移動手段の認知拡大にも貢献していく。 高齢化社会が生んだ「セニアカー」 1970年代の後半、日本では高齢化が急速に進み始めた。1970年には65歳以上の人口が700万人強に達し、高齢化率は7%を突破。その後も高齢化は加速し、1979年には高齢者人口が1000万人を突破、高齢化率はおよそ9%に達した。こうした社会の変化を背景に誕生したのが、高齢者を主な対象とした電動三輪車「セニアカー」であった。 1985年、スズキは国内で初めて、高齢者を主なユーザーとする電動三輪車「セニアカー ET10」を発売した。家庭用コンセントで手軽にどこでも充電できる電動三輪車で、最高速度は歩行者と同程度の約4km/h。アクセルレバーを放すと自動的に減速・停止する電動ブレーキを採用し、安全性にも十分配慮されていた。また、約5.5時間の連続走行を可能にするバッテリーを搭載し、買い物や通院など日常生活の足として活躍していった。そして、その2年後には電動車いすの基準が改正され、最高速度が6km/h以下まで認められるようになる。これを受けてスズキは低速・中速・高速の3段階で速度を切り替えられる機能を採用するなど、制度改正にも柔軟に対応していった。 1990年には「国際花と緑の博覧会」にモーターチェアやセニアカーを提供し、多くの来場者が利用した。こうした機会を通じて、電動車いすやセニアカーの存在がさらに広く知られるようになっていった。そして2000年は、セニアカーにとって大きな転機となった。介護保険制度の開始により、セニアカーが福祉用具の貸与対象となり、介護認定を受けた人がレンタルで利用できるようになったのである。この制度開始を追い風に、セニアカーの需要は大きく伸びていった。 コンセプトモデルも意欲的に発表 その後も利用者のさまざまなニーズに応えるべく、公共施設や商業施設でも扱いやすい小まわり性能や、歩行者と自然に並走できる速度調整機能などを採用し、使いやすさを追求した研究が行われている。また、意欲的なコンセプトモデルもおもしろい。 2006年には家庭で充電する代わりに液体燃料から発電する燃料電池を搭載した「MIO(ミオ)」を発表。2014年には都市部での利便性を重視した「UTコンセプト」、2018年には歩行補助車と電動車いすの機能を組み合わせた「KUPO」、2019年には利用者の後ろを自動で追従し荷物を運搬する「MITRA」を発表し、多様化する「移動」に対応しながら利用者を支えるという考え方も見せている。 なおセニアカーの現行モデルには、前方に障害物がある場合にメーターの点滅とブザーで警告して自動で減速する「障害物検知サポート」や、運転者が急な障害物などの危険を察知してハンドルを強く握ると急停車する「握り込み緊急停止機能」などの優れた安全機能が装備されている。その安全性と快適性の高さは下の試乗動画でより詳しく説明されているので確認してもらいたい。 スズキ... ...
On 2026年9月1日 / By wpmaster文と写真⚫︎Believe Japan 2026/8/24(月)配信 ホンダの軽スーパーハイトワゴン「N-BOX」がマイナーチェンジを受け、それに合わせて車いす乗降用のスロープを備えたN-BOXのスロープ仕様車も改良された。 N-BOXは、広い室内空間と開放感のある視界が生み出す運転のしやすさなどにより、幅広いユーザーから支持されているホンダを代表する軽自動車である。全タイプに先進安全運転支援システム「Honda SENSING」を標準装備し、JNCAP「自動車安全性能2023」では最高評価となる「ファイブスター賞」を獲得。さらに、パワフルな走りと優れた燃費性能や走りのクオリティも評価され、2026年4月にはシリーズ累計販売台数が300万台を突破した。登録車を含む新車販売台数では5年連続、軽四輪車では11年連続で首位を獲得している。 その高い人気を背景に、スロープ仕様車も多くのユーザーに選ばれてきた。軽スロープ車カテゴリーでは2024年まで7年連続で販売首位を獲得しており、今回のマイナーチェンジによって、ホンダは2026年度も軽スロープ車カテゴリーでの首位を目指している。 今回の改良では、スロープ専用リアバンパー、ボディ同色のロアガーニッシュ、メッキ加飾を採用。福祉車両でありながら、デザイン性にもこだわったテールゲートまわりを実現した。使い勝手の面では、スロープ仕様車全タイプで運転席にハイトアジャスターを標準装備。身長や体格に合わせてシートの高さを調整できるようになっている。また、N-BOX CUSTOMスロープではバックドアランプをLED化。インテリアのLEDライトと統一され、夜間や暗い場所での荷室やスロープ周辺の視認性を高めている。 N-BOXスロープ仕様車の電動ウインチは、車いすの固定や乗降をサポートするだけでなく、2段階の速度調整機能や進路補正機能を備える。さらにリモコン操作にも対応し、介助者の負担軽減に貢献。そして、このスロープは車いす利用時だけの装備ではない。重い荷物を積み込む際には、スロープの上を転がして収納できるため、重い荷物を持ち上げる負担を軽減できる。収納したスロープは荷室の床としても活用でき、荷物を上下に分けて積載できるなど、限られたスペースを有効に使える工夫が施されている。シートアレンジも多彩で、車いすを乗せたまま快適に移動できる「車いす乗車モード」、スロープを前倒すことで標準車と変わらない荷室空間を実現する「4人乗車モード」、さらには後席を倒してフラットな荷室フロアを生み出す「フラットモード」を用意。介護が必要な場面だけでなく、買い物やレジャー、大きな荷物の運搬など、日常のさまざまな用途に対応する。 もはや介護のためだけに使う特別なクルマではなく、普段は一般的な軽ワゴンとして使いながら、必要なときには車いす仕様車として活用できるN-BOXスロープ仕様車。さらに普段はスロープを荷物の積載にも役立てられることが、従来の「福祉車両」という用途が限られたイメージを大きく変える。 高齢化が進む日本では、福祉車両の役割がますます重要になっている。2025年の要介護(要支援)認定者数は815万人に達し、その数はさらに増加し、2040年には988万人に達すると見込まれている。10人に1人が要介護となる時代を迎える。一方で、コロナ禍の影響で買い控えがあった福祉車両市場は復調傾向にあり、とくに車いす仕様車はシェアを伸ばしている。今回新たな魅力を持ったN-BOXスロープ仕様車の登場でその流れはさらに加速しそうだ。 ホンダは、購入時のサポート体制の充実にも力を入れている。「実車を見て、車いすで試乗してから選びたい」という声に応え、福祉車両の展示・試乗車を配備するとともに、サービス介助士が在籍する「オレンジディーラー店舗」を全国395店舗に展開している。また、「福祉車両について、しっかり説明を聞き、安心できる人から購入したい」という要望に対しては、福祉車両に関する専門研修を受け、社内テストに合格した営業スタッフによる「福祉スペシャリスト制度」を導入。現在、全国57名のスタッフが専門知識を生かした提案を行っている。さらに、突然介護が必要となり、早急に福祉車両を必要とするユーザーに向けて、N-BOXスロープ仕様車を早期に納車できる販売店情報をホンダのホームページで公開している。 ■メーカー希望小売価格(消費税非課税)N-BOX スロープ(福祉車両)・N-BOX スロープ FF:194万6000円・N-BOX スロープ 4WD:207万8000円・N-BOX CUSTOM... ...
On 2026年8月24日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2026/5/15(金)配信 介護経験があり、自身も福祉車輛取扱士の資格をお持ちの、タレント・モータージャーナリスト 竹岡 圭のビリーヴカーインプレッション。介助する側、介助される側、双方の立場になってインプレッションするので、ぜひ参考にしてください! 前編:SUZU-RIDE2 開発者インタビュー 後編:SUZU-RIDE2 試乗インプレッション ...
On 2026年5月15日 / By wpmaster文⚫︎Believe Japan 写真⚫︎トヨタ 2026/5/14(木)配信 車いすで車両に乗り込むとき、「もっと簡単に、そして確実に固定できたら」と感じたことがある車いすユーザーと介助者は少なくないだろう。そして、その課題に正面から向き合い、分野を超えて集まった企業・団体によって構成されているのが、「車椅子簡易固定標準化コンソーシアム」である。先に開催された第8回総会では、車いす固定の規格化と実証が着実に進んでいることが報告された。 では、その規格化が実現し一般に広がっていくまでの間、各メーカーは一体どのような基準をもとに製品開発を行なっていけばよいのか。その共通の指針となるのが、コンソーシアムによって2023年4月に公開された「車椅子簡易固定システムガイドライン」である。これはワンタッチ固定機器とそれに対応する車いすに関するもので、車両メーカーや車いすメーカー、福祉関連機器メーカーなどが連携し、車いすを車両内で安全かつ手軽に固定できる仕組みを共通のルールとして確立することを目指している。 そしてこのほど、そのガイドラインが、JIS(日本産業規格)の実現を見据えて改訂された。もともと公的規格の成立を待たずに製品開発を進められるよう、規格内容を先行して示すことを目的として制定されたものである。今回の改訂は、ISO原案および新たに完成したJIS原案の内容に合わせて見直されたものとなる。 その結果、開発や評価の基準がより具体的に示される内容となっており、各メーカーが同じ方向性のもとで製品開発を進めるための重要なステップと位置づけられる。ここでは、改訂されたガイドラインのポイントを明確にしたい。 新たなガイドラインは、端的にいうと以下の3点に集約される。・アンカーバーに関する仕様や対象となる車いすの範囲を明確化。・クリヤゾーンの考え方が整理され、設計上の基準が示される。・静的試験法が追加され、開発時の性能確認に活用できるようになった。 アンカーバー アンカーバーの対象となる車いすは、体重23kg以上の大人用で、車いす自体の重量が35kg以下の手動車いす(簡易電動式を含む)となる。一方で、アンカーバーの材質や車いすへの取り付け方法、折り畳み構造への対応については規定されておらず、各メーカーそれぞれの設計に委ねられている。また、車いすで乗車するユーザーが体重100kgまでの場合においても、規定の範囲内とすることが求められている。 クリヤゾーン 車両側の固定装置および車いすのアンカーバー接続、車いすの折り畳み機構が正しく動作するために、クリヤゾーンの考え方が提示されている。側面・背面・上面から図解された範囲内には、フレームや部品などが出っ張って可動部分に干渉することがないよう示されている。 静的試験法 性能要件については、ISO 7176-19に基づく車載車いすの規格、特に時速48kmでの正面衝突を模擬した試験への適合を考慮することが求められている。これに加え、コンソーシアムでは、衝突時の車いすへの負荷を再現する静的試験法が開発されており、ガイドライン対応製品の開発段階における事前確認として活用することが可能となっている。 この静的試験では、座面に対して鉛直方向に12kNの負荷を与える座面負荷試験と、背もたれに対して2.5kNの負荷を与える背面負荷試験が行われる。いずれも、主要部材に分離や破断が生じないことを確認することで、スレッド試験に相当する負荷に耐え得るかを判断するものである。 また、ガイドラインに準拠した製品については、カタログや取扱説明書等にその旨を明示することが求められており、「車椅子簡易固定システム対応」といった表記を用いることが例示されている。 ビリーヴではこれまでコンソーシアムの活動を紹介してきたが、今回のガイドライン改訂は、これまで進められてきた検討内容を整理し、実際の開発現場で使える形へと具体的に落とし込んだものといえる。実質的な共通基盤として機能していくことが期待されるものである。JIS規格の成立を待つ段階において、各メーカーが共通の前提のもとで開発を進められる環境が整った意義は大きい。 ...
On 2026年5月14日 / By wpmaster文⚫︎Believe Japan 写真●トヨタ、コンソーシアム 2026/5/13(水)配信 「もっと簡単に、安全に車いすを固定できないか」というユーザーや介護現場の要望を出発点として、車両メーカーや車いすメーカー、関連機器メーカーが分野を超えて集まり、車いす固定の仕組みを共通ルールとして形にしていくことを目的に設立されたのが、「車椅子簡易固定標準化コンソーシアム」である。ビリーヴでは、これまでもコンソーシアムによる取り組みについて報告してきたが、今回は、車椅子簡易固定標準化コンソーシアムの第8回総会が開催されたことを受け、その概要を報告したい。総会報告で明らかにされたのは、本取り組みがすでに検証段階を終え、いよいよ社会実装のステージに入りつつあるという点であった。 JISを見据えて 以下、コンソーシアム事務局の太田吉彦氏からの説明をまとめた。 「まず、JIS(日本産業規格)の開発については、およそ3年間にわたるJIS開発委員会の活動を経て、その委員会で原案を作成しJISへ申請。現在は審査の段階に入り、順調に進めば2026年度内の規格化が見込まれているという状況です。規格の内容は、既存の国際規格(ISO)をベースとしながらも、日本の実情に合わせた調整が加えられているのも特徴。具体的には簡易固定方式の追加、評価手法としての静的試験法の導入があげられます。ISOで規定されていてJISでも採用される車椅子スレッド試験(衝突模擬試験)に対し、静的試験法は大規模な施設を必要とせず、スレッド試験時の車椅子への負荷を再現できることが確認されています。これによって、簡易固定対応車椅子開発時に、簡便に車椅子の強度確認が可能になります」 実証実験でわかった効果と課題 「次に、今回の報告のなかでも重要な位置を占めるのが実証実験で、これは2年間にわたり、6施設において実施してきました。ハイエースのリフトタイプ、スペーシアとエブリイ、そしてクリッパーリオのスロープタイプを日常の送迎で使用し、簡易固定システムの効果や使い勝手を検証。リフト車は853回、スロープ車は663回乗車した結果、車いす固定に関するヒヤリハット(事故になりそうだった状況)はなんと0件! この点は、安全性の観点から非常に重要な成果だと思っています。さらに、現場の評価においても明確な傾向が示されました。簡易固定方式について「良い」または「やや良い」と評価した割合は約60%に達し、反対に従来方式を明確に支持する回答はゼロ(少し良いは3%)であった。評価の内容としては、ほとんどすべての人が作業時間の短縮や身体的負担の軽減といった直接的な効果を感じていると思われ、余裕をもって乗降対応ができるといった、介助する側からの心理面でのポジティブな感想も確認されています。結果として、施設への導入に反対する声もありませんでした」 「このように、安全性と有効性の両面で一定の成果が得られている一方で、普及に向けた課題も明らかになっています。指摘されているのは、実際の運用におけるコストや設備更新に関する懸念。とくに、利用者が現在使用している車いすとの適合性や、必要に応じた買い替えへの不安。利用者の車いすが対応していない場合には、施設側で対応車いすを用意する必要が生じるほか、乗車前にその車いすへ乗り換える(移乗する)必要がある、などの点も課題となっています。これらが実際に導入を進めるうえでのハードルとなっていることが確認されました」 難しい一般への普及活動 「普及活動についても一定の課題が確認されています。展示会などでは来場者からの評価は高いものの、絶対的な数が少なく、認知の拡大も非常に限定的な状況です。また対応製品の種類が十分でないこと、市場におけるニーズが明確に表れていないことなども、関係機関との協議における課題としてあげられます。さらに、現在の介護施設への公的支援が、DXやロボット分野を中心としているため、この取り組みが支援制度の対象となりにくいことも問題点として指摘されています」 バス業界内でバスへの展開も進められている 「一方で、技術の応用は福祉車両にとどまらず、ノンステップバスに向けた簡易固定装置の製品化も検討され、2026年秋には簡易固定装置システム標準仕様がバス車体規格集に掲載予定です。またトヨタのe-Paletteなど、既存の車両に装備されている固定装置をベースとした製品化に向けた調整も進められています」 コンソーシアムの今後の取り組みとしては、主題であるJIS規格の正式な成立。そして、実証結果を踏まえた普及戦略の見直しや、製品開発の促進も重要となる。すでに技術的な検証段階を終え、安全性と有効性について一定の裏付けが得られている状況なので、今後の焦点は制度化やコスト、普及のための市場理解といった領域へと移っていく。主な課題は技術そのものだけではなく、いかに社会に定着させていくかということになるのだろう。これからの活動にもぜひ期待したい。 ...
On 2026年5月13日 / By wpmaster2026/5/12(火)配信 TOYOTAは、ノアとヴォクシーのウェルキャブシリーズを一部改良し、5月12日に発売した。 4月10日に公表されたベース車と同様の改良に加え、車いす仕様車には従来のベルト/ワイヤー式固定装置に、「ワンタッチ式固定装置」を追加した仕様を新設定(使用するには、車いすに簡易固定用アンカーバーの装着が必要)。 ワンタッチ式固定装置の特徴は、車いす固定が簡単&スピーディに行えること。具体的には2本の固定アームで車いすの簡易固定用アンカーバーをつかみ、床面にしっかり電動固定する。この装置はオートロック機能を搭載することでスイッチ操作が不要となり、車いすの固定を自動化。乗車から降車までの一連の動作でしゃがむ回数が少なくなり、介助の負担を軽減する。下記の車いす仕様車に追加設定された。 ●タイプⅠ(車いす1名仕様) ・引き出し式スロープ ・ショートスロープ ●タイプⅡ(サードシート付) ・引き出し式スロープ ・ショートスロープ また、今回はウェルキャブの下記モデルに、「E-Four」を追加し新設定された。 ●サイドリフトアップチルトシート装着車●ウェルジョイン 設定グレードなどの詳細は、toyota.jpの車種ページにて確認してほしい。 ノアの車種ページhttps://toyota.jp/noah/welcab/ ヴォクシーの車種ページhttps://toyota.jp/voxy/welcab/ ...
On 2026年5月12日 / By wpmaster2026/5/12(火)配信 日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社は5月11日、「クリッパー リオ」をベースにしたライフケアビークル(LV)「チェアキャブ」を一部仕様向上し、同日より日産の販売会社を通じて発売すると発表した。 クリッパー リオ「チェアキャブ」は、車両後部から車いすのまま車内に乗り込めるように、操作が簡単な手動式のスロープと、車いすの乗り降りを手助けする電動ウインチを装備した福祉車両。 今回の一部仕様向上では、ベース車と同様に内外装の一部変更や安全装備の充実。「車線逸脱防止支援システム」や「標識認識機能」の新規設定のほか、「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」や「踏み間違い衝突防止アシスト」の性能を向上している。 エクステリアは、フロントバンパーの形状変更に加え、フロントグリルはブラックを基調としたデザインに、また、ドアミラーもブラック塗装に変更。インテリアは、デジタルスピードメーターを新たに採用し、シート生地などの内装色をブラックで統一している。さらに、クリッパー リオ「チェアキャブ」では、フロント・フロントドアガラスの熱吸収率が向上したほか、ステアリングヒーターを全車標準装備とした。 メーカー希望小売価格・クリッパー リオ「チェアキャブ」 248万2000円~262万2000円(消費税非課税) ...
On 2026年5月12日 / By wpmaster2026/5/11(月)配信 スズキ株式会社は、福祉車両ウィズシリーズ「エブリイ 車いす移動車」、「エブリイワゴン 車いす移動車」を、7月22日より一部仕様変更して発売すると発表した。 今回の一部仕様変更では、「エブリイ」は堅牢さを、「エブリイワゴン」は力強さと上質感をデザインテーマとし、存在感を高めるフロントデザインへ刷新。また、インテリアは黒を基調とすることで落ち着きのある雰囲気を表現したほか、視認性を高めるデジタルスピードメーターや全方位モニター付9インチメモリーナビゲーション(エブリィワゴンにメーカーオプション)を採用し、機能を充実させている。 安全装備は、衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポートII」に加えて、アダプティブクルーズコントロール(ACC)[全車速追従機能付](エブリィワゴン)、パーキングセンサー(フロント・リヤ)、車線逸脱抑制機能を採用し、スズキコネクト(メーカーオプション)にも対応。 そのほか「エブリイワゴン」では、車体色に「マジェスティックディープグレーパールメタリック」を新たに設定したほか、ステアリングヒーターやワンアクションパワースライドドアに予約ロック機能を採用するなど快適装備を充実させている。 「エブリイ」、「エブリイワゴン」は経済産業省や国土交通省などが普及を推進する「サポカーS ワイド」、国土交通省による「ペダル踏み間違い急発進抑制装置(PMPD)認定車」に該当する。 ■メーカー希望小売価格・エブリイ 車いす移動車:192万5000円~206万5000円(消費税非課税)・エブリイワゴン 車いす移動車:233万6000円~247万6000円(消費税非課税) ...
On 2026年5月11日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2026/1/6(火)配信 2025年も活況を呈した欧州最大の福祉機器展「REHACARE(リハケア)」。ここではこれまで紹介しきれなかった「ちょっと変わった」福祉車両をレポートします! 9月17日から20日まで、ドイツ・デュッセルドルフで開催された欧州最大の福祉機器展「REHACARE 2025」は、2025年も世界40カ国から800以上の企業・団体が出展し、88カ国から約3万4,000人が来場する盛況ぶりを見せた。ビリーヴ編集部では、モビリティ分野における注目の最新製品や技術をレポートしてきたが、ここでは少し視点を変え、会場でひときわ異彩を放っていた展示を番外編として紹介したい。 旧車趣味を可能にする運転補助装置 リハケア2025の会場は、先進的な福祉機器やモビリティ支援技術で埋め尽くされていた。電動化や自動化、軽量化、デジタル制御といったキーワードのもと、「より安全に、より効率的に」を追求した製品が並ぶ光景は、この展示会ならではのものだ。その一方で、そうした流れとは明らかに異なる空気をまとった一角があった。福祉車両の改造やコンサルティングを手がけるソーダーマンズ(Automobile Sodermanns)のブースである。そこに広がっていたのは、艶やかで個性的なボディラインをまとったクラシックカー、いわゆるオールドタイマーたちだった。1970年代を中心とする車両が並ぶその光景は、最新技術が主役の会場において強い存在感を放っていた。 さらに驚かされるのは、これらのクラシックカーが単なる展示用の車両ではないという点である。いずれも歩行が困難なドライバーが自ら運転するために改修された、れっきとした実用車なのだ。多くの車両には、下肢を使わずにアクセルとブレーキを操作できるハンドコントロールレバー(ブレーキ・アクセル操作用)や、片手での操舵を可能にするステアリングノブ(操舵補助装置)が備えられている。しかも改修は一人ひとりの身体状況に合わせて丁寧に行われており、オリジナルの外観や雰囲気を損なうことなく、安全かつ快適にクラシックカーを運転できるよう仕上げられている。 カルマンギア フォルクスワーゲンのシャシーにイタリアンデザイン、ドイツの名門コーチビルダーであるカルマン社の製作技術を組み合わせた、1950年代から70年代を代表する美しいスポーツカー。1970年式のこのクルマは、47馬力を発生する1.6Lエンジンにオートマチックトランスミッションが組み合わされる。室内にはハンドコントロールバーが装着されているが、その質感は内装と自然に調和しており、後付け感を感じさせない。なお、本車両は非売品として参考出展されていた。 クルマの世界観をリスペクト ドイツ西部ノルトライン=ヴェストファーレン州を拠点とするソーダーマンズは、1996年以来、個々のドライバーの身体状況やライフスタイルに合わせた完全オーダーメイドの福祉車両を手がけてきた。量産車をベースに画一的な仕様を提供するのではなく、一人ひとりの「運転する」という行為そのものに向き合い、車両を仕立て上げていく姿勢が同社の特徴である。代表を務めるフランク・ソーダーマンズ氏は、次のように語る。「我々はクラシックカーに対する強い情熱を持っています。この魅力的な趣味を分かち合い、障害のある方でも自ら運転できるようにすることが、私たちの大きな目標です。そのために、クルマ本来が持つ魅力を損なわない、適切な運転補助装置を装備しています」 現代のクルマとは、クラシックカーが放つたたずまいは明らかに異なる。造形の美しさはもちろん、深みのある塗装の艶やクロームパーツの輝き、重厚なドアが閉まるときの感触と音。さらに、デジタル化が進んだ現代車とは一線を画す、スイッチやボタンを中心としたアナログな操作系も、運転という行為そのものを強く意識させる要素だ。ソーダーマンズが手がけるクラシックカーは、こうした素材感や操作感を大切にしながら、福祉改修が施されている。その仕上がりからは、単なる機能追加ではなく、「運転する歓び」を守ろうとする強い意志が感じ取れる。 ところでドイツでは、登録から30年以上が経過し、良好な状態でオリジナルの雰囲気が保たれている車両に対して付与される「Hプレート(H-Kennzeichen)」が存在する。これはヒストリックカー用の登録制度で、税制面や保険面での優遇措置が受けられる。同社では、こうした制度も踏まえ、歴史的価値を損なわないカスタムを行っている。クラシックカーへのカスタムにかかる費用は、車両の状態や求められる機能などに応じて変動するが、一般的な運転補助装置や手動操作装置の導入であれば、約6000~8000ユーロ(約90万~120万円前後)が目安とされている。 フォルクスワーゲン... ...
On 2026年1月6日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2025/12/25(木)配信 車いすユーザー自らがハンドルを握りドライブできる、Self-empowerment Driving Vehicle(セルフエンパワーメント ドライビング ビークル、以下SeDV)。マツダが初めてSeDV仕様を導入したのは2022年、クロスオーバーSUVの「MX-30」だった。そして2025年、より幅広い人たちに応えるべく、「CX-30」にも設定されることとなった。CX-30 SeDVは、頃合いのいいサイズ感と実用性、そして美しいスタイリングをバランスさせたクロスオーバーSUVで、その存在は先ごろのジャパンモビリティショー2025でも多くの注目を集めていた。 リング式アクセルとレバーブレーキがもたらす直感的な操作性 CX-30 SeDVの主役は、ステアリングの内側に配置されたリング式アクセルと、ハンドル左側に設置されたレバーブレーキである。運転操作は、リングを押し込むことで加速。押し込む量に応じて段差感を持たせ、速度の維持や細かな調整がしやすいよう配慮されている。そのため、交差点進入時や駐車時、立体駐車場のスロープなど、繊細なコントロールが求められる場面でも、スムーズで自然な挙動が得られるのが特徴だ。 一方のレバーブレーキは、肘を支点として操作できるようブレーキサポートボードが装備されており、操作の安定性と疲労軽減を両立している。押し込むだけの操作で制動できるため、体幹が弱っている人でも、無理のない姿勢で確かな剛性感と自然な制動フィーリングが得られ、確実なブレーキ操作が行える。 従来の福祉車両で一般的だった「ハンドルにノブを取り付け、片手でハンドル操作、もう片方でレバーによるアクセル&ブレーキ操作」というスタイルとは異なり、両手でハンドルを握ったまま自然に加速操作ができ、よりダイレクトかつ繊細な感覚でブレーキを扱える。このため、通常の運転に近い姿勢で走行でき、違和感の少ないドライビングが可能となる。長時間の運転でも疲れにくく、初めて手動運転装置に触れる人でも短時間で操作に慣れる完成度を備えている。 家族とのシェアができる「手動/通常運転」の簡単切り替え SeDVの大きな特徴は、手動運転と通常のペダル運転を簡単に切り替えられる点だ。これなら、家族や友人とのドライバー交代も容易である。手動運転モードでは、レバーブレーキを前方へ押し込んでロックし、その状態でイグニッションを入れることでアクセルペダルが無効化され、リング式アクセルによる加速が有効となる。反対に通常運転への切り替えは、フットブレーキを踏み込んだ状態でイグニッションを入れるだけでよく、特別な操作を必要としない。このシンプルな切り替え方式により、手動運転装置は「特定の人だけが使う特殊機能」ではなく、家族全員で共有できる「運転方法のひとつ」として成立している。 車いすは助手席側後席に 車いすは助手席側後席に載せる方式である。まず助手席の背もたれを前方へ倒し、続いて運転席の背もたれを後方へ倒す。この助手席前倒しレバー(オプション)は運転席側から操作できるよう配置されており、乗車位置を変えることなくシート調整が可能。車いすは折り畳んで引き上げ、ドライバーの身体の上を通す形で助手席側後席へ積載する。また、車いす利用者が助手席へ移乗し、他の人が運転する場合を想定し、シート調整レバーは通常どおり助手席側にも備えられている。移乗ボードも助手席側に設置することも可能だ。... ...
On 2025年12月25日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2026/1/6(火)配信 2025年も活況を呈した欧州最大の福祉機器展「REHACARE(リハケア)」。ここではこれまで紹介しきれなかった「...
On 2026年1月6日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2025/10/27(月)配信 欧州最大の福祉機器展「REHACARE(リハケア)」に、今年も行ってきました! ここでは、車いすを一瞬で車両に...
On 2025年10月27日 / By wpmaster© 2016-2020 Believe Japan, Inc. All rights reserved.
