文と写真●Believe Japan 車いすユーザーにとっては、たとえ数センチの段差であっても通行に支障をきたすもの。そして無事に段差を通過できても、そのときに感じる「ショック」を不快に感じる人は少なくない。そんな悩みを解消してくれるのが、この「SOFTWHEEL(ソフトホイール)」。衝撃を吸収するための「サスペンション」機構がスポークの代わりに車輪に内蔵される画期的な車いすホイールだ。 段差が多い街中での使用をメインに考えられており、車いすの重量を増やすことなく快適性を向上できるように開発されている。車いすの多くには、メンテナンスが簡単でパンクの心配がないチューブレスタイヤが使用されているが、そのウイークポイントが「乗り心地」。柔らかい素材の採用で改善されてはいるものの、路面の衝撃をダイレクトに感じることに変わりはない。ソフトホイールは片輪に3本ずつ備えられたインホイールサスペンションが、タイヤから伝わる衝撃を効率的に吸収するように設計されている。腰や背中への不快なショックが大幅に緩和される。また、滑らかに動くサスペンションに対し、ホイールリムは強固に作られているため、ソリッドで正確なフィーリングがもたらされている。 目の前に階段状の段差がある状態。わずか数センチずつの段差だが、車いすで下りるとなると、ユーザーには不快なショックが伝わる。 デモンストレーションでは前輪を上げ、少し勢いをつけて下りていく。 一段ずつ下りるとき、本来伝わるはずの衝撃が、ホイールの中心から等間隔に設置された3本のダンパーによって優しく吸収されていく。ソフトホイールは、段差や階段、荒れた路面などで、あらゆる角度からの衝撃を吸収することができる。つねにソフトな乗り心地をもたらし、ユーザーはギャップを恐れることなく、アクティブな気持ちで車いす外出を楽しめるはずだ。 いくつかのタイプがあり、軽量のカーボンタイプも用意されていた。ブースを訪れ、その場で購入する来場者もいるようで、売り切れの製品も続出していた。 ソフトホイール社は、これまでにない高機能な車輪を開発するため2011年に設立。現在、北米およびヨーロッパの車いす市場を中心に販売を急拡大している。車いす以外に自転車のホイールも手がけており、メンテナンスが簡単ということで、自転車シェアリングサービスの分野にも積極的に進出する姿勢を見せている。同社では、あらゆる段差や路面状況で滑らかな乗り心地もたらすソフトホイールを今後さらに改良していく考えだ。 SOFTWHEEL公式ページ ...
On 2018年11月19日 / By wpmaster© 2016-2020 Believe Japan, Inc. All rights reserved.