スズキの「新型スペーシア」に車いすのまま乗車できる仕様が新たに設定された。スペーシアは昨年12月にフルモデルチェンジし、それに合わせて福祉車両「ウィズシリーズ」も新型ベースとなっている。
新型「スペーシア 車いす移動車」は、車両後部のスロープがワンアクションで開閉し、介助する方の負担が軽減され、車いすでの乗り降りがよりスムーズとなっている。さらに、安心・安全な運転をサポートする予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」を採用、衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポート(DSBS)」も標準装備される。新型「スペーシア 車いす移動車」は、経済産業省や国土交通省などが普及を推進する一定の運転支援機能を備えた「セーフティ・サポートカー」と認定し、さらに、自動ブレーキ(対歩行者)やペダル踏み間違い時加速抑制装置、車線逸脱警報、先進ライトを搭載する「サポカーS ワイド」に該当する。
広い室内と乗り降りのしやすさ
スペーシアの車いす移動車は、ベース車同様、室内の広さや使い勝手に優れ、頭上や足もと、後方の空間もゆとりあるスペースとなっている。リヤシートは折り畳み式で、4名乗車時でもベース車同等の後席スペースを確保(HYBRID G リヤシート付車、HYBRID X リヤシート付車)している。
乗降性は大きく改善され、ワンアクションで簡単に開閉できるテールゲート一体型のスロープが採用されている。車いすでの乗り降りをアシストする電動ウインチと、ワイヤレスリモコンが全車に標準装備。電動ウインチはベルトを素早く引き出せるフリーモード付とし、介助者の負担が軽減されている。また、室内の空気を効率よく循環させるスリムサーキュレーターや、後席ロールサンシェードを採用(HYBRID X リヤシート付車)するなど、後席の快適性が向上している。
充実した安全装備
安全装備を大幅に充実させ、単眼カメラと赤外線レーザーレーダーで前方の歩行者やクルマを検知して衝突時の被害を軽減する「デュアルセンサーブレーキサポート(DSBS)」や誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能、ヘッドランプのハイビーム/ロービームを自動切り替えするハイビームアシストなどをすべて標準装備する。車いすで乗車する方のために3点式シートベルトと手すりも標準装備している。また4点固定式ベルトで車いすをしっかり固定し、走行時の安定感も確保している。
マイルドハイブリッドを全車に搭載
「ISG(モーター機能付発電機)」の高出力化とリチウムイオンバッテリーを大容量化したマイルドハイブリッドが全車に搭載された。モーターによるクリープ走行と、幅広い速度域でエンジンをモーターがアシストすることで燃料消費を抑えている。
また今回、「エブリイワゴン 車いす移動車」に乗り降りがスムーズに行える電動オートステップ装着車を新たにメーカーオプションとして設定された。このステップは左側スライドドアの開閉に連動して作動し、リヤステップとの段差を少なくする。
エブリイワゴン 車いす移動車
電動オートステップ
●価格
スペーシア 車いす移動車
HYBRID G(リヤシート無車) : 156万5000円
HYBRID G(リヤシート付車) : 160万円
HYBRID X(リヤシート付車) : 173万7000円
エブリイワゴン 車いす移動車 電動オートステップ装着車
2WD : 193万7000円
4WD : 205万7000円
※車いす移動車は消費税非課税。
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