文⚫︎大音安弘 写真⚫︎Believe Japan
2023/6/21(水)配信
次世代電動車椅子を手掛けるWHILLの近距離モビリティ「Model C2」は、介護保険にも適用する幅広いシニア層の安全な外出をサポートする一台だ。2017年より発売された「Model C」の改良型として、2020年より販売されている。
進化のポイントは、大きく5つある。一つ目は、乗り心地の向上だ。リヤサスペンションを採用することで、段差の乗り降りやデコボコした道でも衝撃を吸収することで快適な走りを実現している。二つ目は、コントローラとスイッチの改良だ。コントローラとスイッチを片側に集約し、運転も軽い力で行えるようにすることで操作性を向上。またコントロールパネルは、ユーザーの好みで装着位置を左右に付け替えることができるようになった。三つ目が、航続距離の拡大。2km拡大の18kmとしている。四つ目は、夜間での後方からの視認性の向上だ。テールランプ位置を変更することで、シートバックにリュックサックを掛けた状態でも、しっかりとテールランプが確認できるようになった。五つ目は、アームレストの跳ね上げ性能を改善することで、乗降時のアクセス性がよくなり、ベッドや椅子などの真横から乗り降りする際に、よりスムーズな移動が可能となっている。
走行性能は、フロント部にオムニホイール(全方位タイヤ)を採用。複数の車輪から構成する構造により、縦だけでなく横方向の移動も可能としたもので、5cmの段差乗り越え能力に加え、コンパクトな「Model F」よりも小さい76cmの最小回転半径を実現。しっかりとした車椅子形状ながら、建物内などの狭いスペースでも小まわり性のよさを見せる。対応の傾斜角度は10度を有しており、多くのシーンで安心の移動を提供してくれる。最高速度は、前進6km、後退2kmとなり、歩道走行が行える。運転方法も簡単で、グリップを進行方向にスライドさせるだけだ。もちろん、運転免許は不要となる。充電は、専用普通充電器を使い5時間で満充電に。航続距離は上記にあるように18kmとゆとりあるもの。また最大荷重も115kgとなるので、多くの体形の人に対応できる。
機能面の特徴を紹介すると、可動式アームレストの採用で横方向からの乗り降りも可能に。電動車椅子ながら、分解可能な構造となっており、自動車に積載することもできる。買い物やお出かけの際の荷物を収納できるシート下の20Lのカゴも標準装備となる。専用アプリで、スマートフォンとの連携が可能で、車両設定が可能なほか、遠隔操作で自身の元まで「Model C2」を運ぶこともできる。
オプションも豊富で、気分に合わせて着せ替え可能なアームカバーを始め、ドリンクホルダーやスマートフォンホルダー、骨盤ベルト、杖ホルダー、スマートキーなどを用意する。また他モデル同様にアクシデントの際、自身の怪我だけでなく相手側の補償までカバーする専用保険やロードサービスも用意されている。
価格は48万7000円となり、消費税は非課税となる。また月額のレンタルプランも用意。さらに介護保険を利用すれば、手ごろな価格でレンタルすることができる。
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WHILL公式サイト
https://whill.inc/jp/
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