文と写真●Believe Japan
電動車いすはとても便利な移動手段である。今回の会場でも数多くの電動車いすが展示され、また多くの来場者がスクータータイプ、車いすタイプなどさまざまな電動タイプのモビリティで来場していた。その中で印象に残ったのは、介助するひとと介助されるひとが一緒になって乗り込めるタイプの電動モビリティだった。
電動車いすの「Shoprider(ショップライダー)」は、横に並んで座るカップルシートタイプと前後に並んで座るタンデムシートタイプがある。どちらも移動する時間を「共有できる」と言う感覚を持つことができるもので、介助する側と介助される側という隔たりを意識せずに 移動を楽しむことができるのが魅力だ。
後輪駆動で、タイヤは口型33cmのノーパンクタイプが装着される。サスペンションも装着され、乗り心地のよさも重視されている。思わず会話が弾んでしまいそうなカップルシートだ。シートの横に杖のホルダーも装備されている。
狭い路地の多い日本には、こちらのタンデムシートタイプの方が横幅が小さく、より実用性が高そうだ。
1人乗りで後ろに荷台が付いたタイプも展示されていた。荷台は大きく、軽い農作業などもできそう。
Shopriderの操作系はシンプル。レバーを握れば前進、離せば停止する。メインスイッチの他、速度調整ダイヤルやバッテリー残量ランプなどが並べられている。
日本では、とくに都市部は狭い場所が多く、二人乗りタイプの車いすは日常生活ではなかなか難しいかもしれないが、観光地などでは需要があるだろう。思わず利用したくなる、優しさあふれる電動モビリティだ。
Shoprider Europe(ショップライダー ヨーロッパ)が販売するが、開発・製造を行うのは台湾のPIHSIANG MACHINERY MFG.CO.,LTD.(必翔実業股分有限公司)という企業。電動車いすを中心に医療用品も手がけており、Shopriderは北米とヨーロッパを中心に販売している。また、日本でも2008年から、シングルシートタイプの正規販売が行われている。
Shoprider 889DXD
全長×全幅×高さ:1400cm×950cm×1000cm
重量:125 Kg
最大ユーザー重量:159 Kg
乗車定員:2名
最高速度:6km/ h
走行可能距離:45-48km/ h
回転半径:2250mm
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