文と写真●Believe Japan 2023/4/24(月)配信 介助する側、介助される側、双方の立場になってビリーヴカー(福祉車両)をインプレッション! レポートするのは、介護経験があり自身も福祉車輌取扱士の資格を持つタレント・モータージャーナリスト 竹岡 圭。今回は、トヨタ シエンタ 車いす仕様車 タイプIIIをご紹介します。 トヨタ ウェルキャブ(福祉車両):https://toyota.jp/welcab/ ...
On 2023年4月24日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2023/4/21(金)配信 介助する側、介助される側、双方の立場になってビリーヴカー(福祉車両)をインプレッション! レポートするのは、介護経験があり自身も福祉車輌取扱士の資格を持つタレント・モータージャーナリスト 竹岡 圭。今回は、トヨタ ウェルチェアをご紹介します。 トヨタ ウェルキャブ(福祉車両):https://toyota.jp/welcab/ ...
On 2023年4月21日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2022/11/23(水)配信 近年、朝の日常風景ともいえるのが、高齢者の方などを迎えにくるデイケアサービスのクルマ。そして、車いす乗車のために交通を遮断してしまっている現場を目の当たりにすることもあるかと思う。 低い角度で乗り込めるスロープ仕様車は、車いすユーザーを介助する人にとっては一般的な装置である。しかし、一連の動作による乗り込みを完了するため、それなりに時間がかかってしまうのも事実。 両側スライドドアと広々とした室内、低床設計によるアクセスのよさから、ビリーヴカー(福祉車両)でも高い人気を誇るトヨタ「シエンタ」が、2022年8月に7年ぶりのフルモデルチェンジを遂げた。3代目となったシエンタは、車いす仕様が3タイプ用意される充実ぶりだ。9.5°のなだらかな角度のスロープを持つタイプI。運転席のすぐ後ろに車いすで乗り入れる上、ストレッチャーの乗車も載せられるタイプII。そして、今回もっとも注目したいのが、新たなショートスロープを持つタイプIIIだ。 バックドアを開けると同時に車高が降下し、ショートスロープが展開。省スペース&短時間での乗降を可能とするもの。今回はこのショートスロープ車の使い勝手を実際に試してみた。 ショートスロープで動作を簡素化 操作手順は大きく分けて以下の3ステップ。 Step 1:後部の車高を下げるバックドアを開けると自動的に車高が下がる。そして、ショートスロープが展開。 Step 2:車いす乗車車いすの前輪をショートスロープに乗せ、後輪をスロープに押し当てながら車内へと進む。 Step 3:車いすを固定車いすの前後左右にフックをかけて固定スイッチを押す。あとはハンドルを引いてショートスロープを収納、バックドアを閉めれば自動的に車高が戻る。 介助者役として実際に体験してみたところ、ショートスロープは地面から19cmの高さまで下がるが、前輪を持ち上げる際に若干の力が必要となる。しかし、コツさえつかめてしまえばいたって簡単。何度かトライして慣れると、劇的な早さで車いす乗車を完了させられることに、感心せずにはいられなかった。 車いす乗車をスムーズに行えるということは、車内の暖房や冷房のロスも少なく、周囲の交通を止めているストレスからも解放されることにつながる。さらに手動でのスロープ展開が不要なため、介助者は車いすユーザーから目を離す時間が少なくてすみ、その点でも安心だ。ちなみに乗車人数は車いすユーザー1名を含めて4名となる。 スロープ車の場合、まずスロープを引き出し → (ウインチで引き上げるために)車いすの前輪付近にフロントフックを取り付ける... ...
On 2022年11月23日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2022/11/15(火)配信 「国際福祉機器展H.C.R.2022」では、今回もさまざまな提案や新製品が見られ、盛り上がりを見せていた。その会場で、「これは多くのユーザにとって朗報だ!」と感じたのが、トヨタの「いつでもウェルキャブ」だ。その正体は、生活スタイルに合わせて現在乗っているクルマをビリーヴカー(福祉車両)に変身させることができる、後付け可能なトヨタ純正品。需要の大きい車いす収納装置と助手席ターンチルトシートがラインアップされている。 車いす収納装置 「車いすが重く、外出のたびに上げ下げがとても大変」という車いすユーザーの家族の声などにこたえた車いす収納装置は、スイッチひとつの操作でだれもが簡単にラゲッジスペースに車いすを収納することができる。重量35kgの車いすまで収納可能で、手動のほとんどのタイプに対応している。 使用するときにはレールを装置に差し込む。電動でスムーズに格納されるため、クルマを傷つける心配が減るのも嬉しい。操作スイッチは上下2つのボタンで迷うことなく使える。 収納装置は簡単に取り外しができるため、家族は通常のクルマと変わりなくラゲッジスペースを有効活用することができる。 装置は比較的コンパクトで軽く、使わないときには取り外しができるため、ラゲッジスペースを有効活用できる。生活のさまざまなシーンでクルマを便利に使うことができ、新たに福祉車両を購入する必要がないため、多くのユーザーから歓迎されるだろう。 ■車いす収納装置 装着可能車種 ・シエンタ(年式:2022年8月〜)・シエンタ(年式:2015年7月〜2022年7月)※2022年11月予定・アクア(年式:2011年12月~2021年6月)※2022年11月予定・アクア(年式:2021年7月〜)※2022年11月予定・ヤリス(年式:2019年12月~)※2022年11月予定・プリウス(年式:2015年12月~)※2023年1月以降予定・ルーミー/タンク(年式:2016年11月~)※2023年1月以降予定 ■価格 14万9600円(消費税込み) 助手席ターンチルトシート スムーズなクルマの乗り降りを可能にしてくれる助手席ターンチルトシートも後付けが可能だ。 助手席のシートが車外に回転して座りやすい向きになり、同時に座面と背もたれが前傾することで、乗り降りがとてもラクになる。足が地面につきやすくなり、乗り降りの際にかがむ必要もなくなる。またシートを跨(また)いで座る必要がなくなるので、多くの高齢者にとっても快適な装備となる。 ■ 助手席ターンチルトシート 装着可能車種... ...
On 2022年11月15日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2022/11/7(月)配信 「国際福祉機器展H.C.R.2022」のトヨタブースで、新たな電動車いすの提案が行われた。「JUU(ジーユーユー)」と名づけられた車いすは、これまでなかなか走行できなかった場所や状況、使用方法などをカバーして、ユーザーにさらなる快適性と安心感をもたらすコンセプトモデルだ。主に以下が特徴となる。 ・安全で快適な乗り降りをアシスト・未舗装路や荒れた道も走行・階段や急勾配も力強くクリア・前傾姿勢で座り仕事もサポート この「JUU」は日本語の「自由」に由来しているネーミングで、ユーザーに移動や仕事、行動の選択の自由を提供することを目指している。大口径の大きなオフロードタイヤを装着したJUUは、17センチの段差も乗り越えられるという。階段を上るという特徴以外に、車いすとしての作りも秀逸で、小まわり性能も高く、狭い建物内での移動にも重宝する。 力強くフレキシブルな走行を支えるのは、高トルク、高精度そして耐久性を誇るデンソー製の車載モーターである。 今までにないユーザーフレンドリー 乗り込むときには、まず「乗り降りモード」に。↓背もたれが起きて座面が前傾して前に出る。↓しっかりした作りのサポートバーなどもあり、安心感を持って乗り込むことができる。↓前に進む際は「通常モード」に戻す。ほとんどの操作はワンタッチで済むシンプルなもので、だれもが最初から親しみやすい。↓ 操作はジョイスティックで行う。レバーを倒す方向に進んでくれる。倒す角度によって速度が調整できるので、ごく自然な感覚で移動ができる。↓背もたれがしっかりしているので、常に安定した姿勢で移動できる。↓ 階段を上るときには「上りモード」に変換する。すると後方にある「しっぽ」が降りてきて車いす全体を支える。↓しっぽで後ろをしっかりと支えながら上っていく。↓段差を降りる際も姿勢は安定していて安心感がある。 ↓姿勢も自動的に制御されるので、勾配によって後ろに倒れたり前のめりになることもない。↓降り際にも座面が前傾して前に出るので非常に楽だ。↓片付けで手を指により移動させたいときなどは、台車モードを選択するとメインの大きな車輪が上に持ち上がり、キャスターが代わりに下に降りてくる。手軽に移動させることが可能だ。 JUUのアプリによって、車いすの状態(バッテリーやモードなど)を常にモニタリングすることができる。さらにこのアプリを使って、リモートで車いすを操作することもできる。車いすを置いた場所から、自分がいる場所まで操作して来させることも可能だ。この操作もタッチパネルを使いながら、前進や回転などが自然なフィーリングで行える。さらに特筆すべきは、車いすに乗ってる人が疲れていたり自身で操作ができない状況でも、近くにいる人が代わりに移動させることができる点。姿勢なども操作でき、ユーザーと介助者双方の快適性に配慮されている。動きも非常に静かでスムーズで、例えばユーザが眠ってしまった際など、起こすことなく背もたれを倒すこともできそうだ。 現在もさらに開発が進行しているということで、市販されるのはまだ先になりそうではあるが、「これまで行ったことのない場所に行ってみたい」、「諦めていた仕事に挑戦したい」など、ユーザーに前向きなエネルギーをもたらしてくれるであろう素敵なモビリティである。 ■データサイズ:幅660mm、全長1048mm、高さ1135mm最高速度:時速6kmバッテリー容量:24V/15.2Ah充電時間:5時間走行可能斜度:10度走行可能段差:200mm ...
On 2022年11月7日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2022/11/1(火)配信 今年で49回目を数える「国際福祉機器展H.C.R.2022」。このアジア最大規模の福祉機器イベントでひときわ注目されていたのが、トヨタが展示した、車いすユーザーが「ひとりで乗り込んで運転できる」コンセプトモデル「C+pod plus Concept(シーポッドプラス・コンセプト)」だ。 ベースとなるモデルはトヨタの超小型EV「C+pod(シーポッド)」。2020年に一部企業や自治体への提供がスタートシーポッドは、2021年12月より一般向けに販売開始。高齢者が安全安心に移動ができることを目指してつくられた小型モビリティだ。 車いすドライバーの深刻な悩みを解消 開発にあたって、トヨタでは自身でクルマを運転する車いすユーザーにヒアリングを行い、クルマ移動については以下の3点がもっとも大きな問題であるとの結論に至った。 ・駐車場でのスペース・車いすの乗せ降ろし・運転姿勢の維持 最初の問題「駐車場でのスペース」は、車いすで乗車しようとすると、車両の横にある程度のスペースが必要となる。しかし福祉車両優先ゾーンは近年利用者が増え、埋まっていることが多いといった問題である。次の「車いすの乗せ降ろし」については、運転席に座ったユーザーが、乗り込み時に畳んだ車いすを自分の身体の前を通して座席に収納するタイプが多いが、これでは服を汚してしまったり車内を傷つけたりすることがあるという。そして最後は「運転姿勢の維持」について。既存のモデルは両手で運転するものが主流であるが、交差点や曲がり角では体制を崩してしまうことがあるという。 そうした問題に対応すべく考えられたのが、このコンセプトモデルとなる。前幅が1.29mと極めてコンパクトで、一般的な駐車場スペース(2.5m)のおよそ半分。そのためドアをフルオープンにすることができ、優先スペースを探す必要も、隣のクルマを気にすること必要もない。 また、折り畳んだ車いすはシートの横にフックで引っ掛け、シートが電動で左側から右側にスライドするのを利用して、車内に車いすを引き上げる。そのため服が汚れたり車内が傷む心配もないわけだ。 さて最後の「運転姿勢の維持」だが、ハンドルにアクセルレバーを取り付け、さらに少なめの舵角で大きく曲がるようにセッティングされているので、ハンドルを手で大きく回転させる必要がなく、常に安定した姿勢で運転することができる。動画でスムーズな乗り降りを確かめてもらいたい。 ユーザーに負担の少ない乗り降り 実際の乗り込みは、まずリモコン操作で左側のドアを開き、車いすに乗りながらアプローチする。↓ターンチルト機構のシートが車いすに近づくことでスムーズな乗り込みが可能。ちなみに、ドア開口部とシートの後ろには若干の隙間があり、そこからラゲッジスペースに手持ちの荷物などを入れることができる。↓車いすは折り畳み、シート横に付いているフックに引っ掛ける。↓電動でシートが左側から右側に移動するのを利用して、車内に車いすを引き上げる。↓車いすを固定してドアを閉め、完了。↓以上の逆の手順による降車もスムーズに行える。 このコンセプトモデルには、現在トヨタが開発している車いす連結ユニット(車いす前方に付けられる電動ユニット)を取り付けるためのキャリアも備えられている。連結ユニットによって車いすの移動範囲は格段に伸び、また疲労も大幅に軽減される。 人(骨格)の動きに合わせて座面と背もたれが可動、遠心力を使ってドライバーの身体をサポートする「キネティックシート」が搭載されている。これまでのようにホールド性を高めるという発想ではなく、シート自体が動くことでドライバーの身体的な負担を軽減する。荒れた路面や、コーナリング時の姿勢を安定させてくれる。キネティックシートは、もともと備わるシートの上に置いてカバーのような形で使用が想定されている。現在、重量が20kgほどだが、今後軽量化を課題としている。 このコンセプトモデルは現在も開発が進行中で、今回の展示で得られるさまざまな反応や意見をフィードバックしていくとのこと。今後さらに完成度を高め、ぜひ販売してほしいコンセプトモデルである。 ...
On 2022年11月1日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2022/3/18(金)配信 トヨタは、ノア/ヴォクシーをフルモデルチェンジし、2022年1月13日から販売を開始。同時に福祉車両(ウェルキャブ)も設定し、同時に発売となった。今回は、車いす仕様車と助手席リフトアップチルトシート車の実車に触れられる機会があったのでレポートしたい。 乗り降りが劇的にシンプルに 新型の車いす仕様車は、乗車から車いすを固定するまでの動作を徹底的に簡略化することで、操作手順がこれまでの「8回から3回に」、かかる時間を「120秒から60秒に」半減させている。具体的には以下の3つのポイントによって、手間と時間を大幅に節約している。 「車高調整の自動化」 これまで車内のスイッチ操作で車高を調整していたが、バックドアの開閉と連動して自動的に上げ下げが行われるようになった。※スイッチによる操作も可能。 「モード切り替えの自動化」 これまで車内のスイッチ操作で後退防止のセーフティモードに切り替える必要があったのが自動化された。 「ベルトの巻きだるみ取りの廃止」 乗車した車いすを3回引いて行っていたベルトのたるみ取りが必要なくなった。 これまでは乗り降りのプロセスがやや複雑で、若干のコツも必要であった。しかし新型は操作が非常にシンプルで、だれもが気軽に行えるようになっている。増加する老老介護にとってもハードルが大幅に低くなった。また、車いすの乗り降りは周囲の交通を遮断したりする場合が多く、精神的なストレスがかかるため、スピーディに行えることのメリットは極めて大きい。また、9.5°の緩やかなスロープに加え、荷物の取り出し時に邪魔になっていた「立ったままのスロープ板」が車内に倒れるように改良されているのも注目に値する。 省スペースのサイドリフトアップチルトシート サイドリフトアップチルトシート装着車は、従来までのリフトアップシートが車の横に110cmほどの乗り降りスペースを必要としていたのに対して、チルトすることでわずか55cmのスペースで、乗員もよりスムーズに立ち上がることができる。普通の駐車場スペースを使用できることも心理的なハードルを下げてくれる。 全面的に進化を遂げた新型 新型ノア/ヴォクシーは、ボディ骨格を最適化することで左右Cピラーの間の距離を拡大し、室内空間がより開放的になっている。パワースライドドア装着車にはユニバーサルステップが設定(全車オプション)され、乗降性をさらに高めている。また、左右Bピラーにロングアシストグリップを標準装備。そのほか、バックドア開閉時、任意の角度で保持できる「フリーストップバックドア」も初採用されている。 パワートレインは、1.8L 直4DOHC(2ZR-FXE)のハイブリッドと2.0L 直4+CVT(10速シーケンシャルシフトマチック)の2つから選べる。要望の高かったハイブリッド仕様が今回ついに設定された。安全面も抜かりなく、最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」が設定された。つねに最新のソフトウェアに更新可能な「ソフトウェアアップデート」も導入され、購入後も使い勝手などがさらに進化していくことが期待される。 以下の仕様を型式指定自動車として設定し、持ち込み登録の手間が省け納車までの時間を短縮した。車いす仕様車には、型式指定自動車に加え、持ち込み登録のタイプⅡ(サードシート付)+助手席リフトアップチルトシートとタイプⅡ(サードシート無)の2種類も設定されている。... ...
On 2022年3月18日 / By wpmaster2021/12/23(木)配信 トヨタ自動車は、昨年12月に一部の法人ユーザーや自治体などに向けて販売を開始した超小型BEV「C+pod(シーポッド)」を、12月23日より、すべての法人ユーザーや自治体、さらには個人ユーザーも対象にして販売すると発表した(全車リースによる契約で、全国のトヨタ車両販売店、レンタリース店にて取り扱い)。 C+podは、環境に優しい2人乗りタイプのBEVとして誕生。車両サイズは軽自動車よりも小さく、免許取り立ての独身若年層や運転に不安を感じる高齢者の方など、日常生活で少人数かつ近距離の移動が多いユーザー向けに開発された。 今回、リースならではの手軽さでC+podを楽しめ、車両を確実に回収、搭載電池の「3R」(リデュース、リユース、リサイクル)への取り組みも積極的に推進し、カーボンニュートラルなモビリティ社会の実現を目指すという。 トヨタ自動車は、引き続き、C+podやC+walk Tなど多様なモビリティを揃え、毎日クルマを運転される方から高齢者、車いすを使われる人たちまで、一人ひとりのライフステージに合わせた、安全安心な移動を提供していくとしている。 参考メーカー希望小売価格:165万~171万6000円(消費税込み) トヨタ C⁺pod 公式サイトhttps://toyota.jp/cpod/ ...
On 2021年12月23日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2021/12/1(水)配信 昨年12月より法人や自治体向けに限定で販売されている「C⁺pod(Cポッド)」は、圧倒的なコンパクトボディで注目を集めているEVだ。 予想を超えるコンパクトサイズ 全長2.49m、全幅1.29m、全高1.55mということで、プリウス1台分の駐車スペースに2台を置くことができるCポッドは、実際に目にすると数値以上にコンパクトな印象を受ける。駐車スペースが限られている場合や周辺が狭い路地に囲まれている場所などでは、とても重宝するサイズだろう。最小回転半径は3.9mで立体駐車場にも収まる。そして、ドアは大きく開き、乗り込み口やシートも低くアクセスは極めて良好だ。高齢者をはじめ幅広いドライバーにとってやさしいというのが第一印象である。 極小ながら高い機能性 造形は塊感があって非常にシンプル。また、室内は必要十分な機能がわかりやすくレイアウトされ、すっきりした空間となっている。非常にスリムなボディだが、1.1mの室内幅に大人2人が並んでゆったりと座ることができる空間が上手に作り込まれている。シートの後ろにあるラゲッジスペースも、外観から想像するより広々としていて使い勝手もよさそう。快適装備としては、エアコンや温熱シートが備わっている。 充電は200Vが約5時間で満充電(100Vが約16時間)。走行可能な距離はおよそ150kmとされるので、職場移動や日常の活動には申し分ないだろう。バッテリーに蓄えられた電力は、車内のアクセサリーコンセントを通して使用ができ、オプションの外部給電システム(ヴィークルパワーコネクター付)を設定すると、災害時などいざというときの電源(1500W)としても活用できる。 自然なフィーリングの乗り味 走り出してみると、ボディがしっかりしていることがわかった。一体感に加え、減速時やコーナリング時においても、サイズを考慮すると安心感がある。パワーステアリングではないが、走り出してしまうと重さを感じる事はなく、むしろナチュラルなハンドリングが好印象だった。乗用車との違いとして気になるのは、静寂性の高いEVということもあり、路面によってはロードノイズが大きいが、手ごたえ感があり走っていてなかなか楽しい。 高い安全性と安心感 Cポッドの大きな特徴のひとつはその安全性の高さだ。軽自動車向けの基準をもとに、万が一の事故に備えて衝突エネルギーを多くの部材へ効率よく分散吸収させる構造となっている。前面、側面、後面など、全方向からの衝突に対して高い安全性を誇り、歩行者傷害軽減ボディも採用。また、車両や歩行者および自転車運転者(昼間)を検知可能なプリクラッシュセーフティも標準装備し、低速走行時における壁などの障害物との衝突回避、または被害軽減に寄与するインテリジェントクリアランスソナーも設定するなど、小さなボディに高度な機能が凝縮されている。 現在は法人や団体向けの販売にとどまるが、2022年度中には個人向けの販売も開始されるとのこと。日本には軽自動車というミニマムサイズのなかで最大限の機能性を実現している存在があるが、このCポッドはそのライバルとなる存在ではないだろう。国土交通省では超小型モビリティを「自動車よりコンパクトで小まわりが利き、環境性能に優れ、地域の手軽な移動の足となる1人~2人乗り程度の車両」と定義しており、最高速度は時速60kmに制限され、高速道路も走行できない。そのため乗用車というよりは、やはりコンパクトなパーソナルモビリティという位置付けになる。スペース効率や環境保全の観点から、企業や団体等がこれを利用することには大いに社会意義があるだろう。一方で、個人ユースで考えてみても移動範囲が限られている人にとっては、原動機付自転車などと比べれば、安全性や快適性が高い全天候型のモビリティとなりうることがわかった。 トヨタ C⁺pod 公式サイトhttps://toyota.jp/cpod/ ...
On 2021年12月1日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 2021/11/20(日)配信 トヨタから新たなモビリティが発売された。歩行領域におけるモビリティシリーズ「Cウォーク(C+walk)」の立ち乗りタイプである「Cウォーク T(C+walk T)」だ。 このCウォーク Tは空港やショッピングモール、博物館、倉庫や工場といった広い場所での移動をサポートするモビリティとして開発されている。パーソナルモビリティをサポートする製品はさまざまなメーカーが参入し、最近では国内でも電動キックボードやセグウェイなどを目にしたり、またビリーヴでも以前から紹介してきた電動車いすを見かけることも多くなった。それらのほとんどは公道や歩道を走行することができるが、Cウォーク Tは現段階では走行することができず、当面は敷地内や施設内での利用が想定されている。現状では、倉庫や空港など広いところなどの警備や案内係などの移動手段としての需要で、主に法人ユースとなる。 歩行サポートを必要とする個人に向けてではなく、いわば「施設インフラ」の1つとして考えられるわけだ。高齢者など歩行が困難な人でなくとも、広い施設での移動はそこで働くスタッフにとってかなりの負担で、場合によってはその仕事を断念したり、定着率が低下してしまうことも考えられる。上述のとおり、パーソナルモビリティにはベンチャー企業なども参入し、すでに多くの商品が流通しているが、トヨタはさらに施設や公共インフラという大きな視点で次世代の快適なモビリティを考えていることがわかる。 そんなこれまでにないモビリティの「Cウォーク T」を実際に試乗してみた。 まず目の前にして思うのはそのデザイン性。近未来の洗練された移動が、高い質感で表現されているのが伝わってくる。ハンドルの中央に取り付けられたモニターは非常に見やすく、人間工学に基づいてレイアウトされた操作系は説明を受けなくても使えてしまうほどシンプル。だれもがすぐに利用できる機能性がある。もちろん、電源をオンにするには認証スイッチが必要だ。 ハンドル左右にあるアクセルレバーを押すと進み、離すと減速、停止するので、自然な感覚で操作できる。ブレーキレバーも付いているので、制動を思いのままに調整することもできる。 2輪タイプモビリティは上手に操作できるようになれば楽しい乗り物だが、なかには安定性が低いものもあり転倒などの事故も報告されている。また、販売などの現場でもその説明や慣れるまでの時間を考えると、効率が悪さは否めない。しかし、前1輪で駆動する3輪タイプのモビリティ「Cウォーク T」なら、それらの心配は必要ない。コーナリングはなめらかで小まわり性能も抜群(最小回転半径0.59m)、急なハンドル操作にも安定感があり、高齢の方でも安心して走行できるはずだ。対象のーザーとしては身長185cm、体重100㎏までを想定されているが、身長184cmの筆者が乗っても違和感なく快適に走行できた。時速10kmで走行することが可能だが、スピード調整が非常に自然にできるので不安感はなかった。ちなみに、高さが150mmと低く段差のないステップを採用しているので、歩行者と横に並びながら走行して自然な目線でコミニケーションが取れるのも素晴らしい。 さて、今回は平地での試乗だったが、この「Cウォーク T」は6度の傾斜を登ることができるという。これはショッピングモールの駐車場などでの勾配のきつい坂に相当し、かなりの登坂能力。また、逆に急な降坂時には自動で減速する急斜面検知機能も採用されている。今回は試せなかったが、前方に人や障害物を感知すると、警告音とパネル表示で警告し時速2kmまで自動で減速するなど、セーフティーサポートも充実しているという。 気になる走行距離は、1回の充電で14kmが可能。交換可能な予備のリチウムバッテリーを準備しておけば、すぐに交換して走行し続けることもできるので、サービスや運行は非常にスムーズだ。付属の専用充電器(AC100V)に接続し、およそ2.5時間で充電が可能だ。 価格は標準タイプが税込みで34万1000円、センサーなどセーフティ機能がついた「セーフティサポート(Safety... ...
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