前からではなく、後ろから乗り込むことで、ユーザーは身体の向きを変えることなく、ベッドやいす、トイレなどへの移乗がスムーズにできる。そんな画期的なアイデアで作られた「乗れるロボット」が、このほど登場した。 これまで車いすへの乗り移りは、前から「後ろ向きになりながら」座席に腰をおろすタイプが一般的だが、ロボットメーカーのテムザック(福岡県)が開発・製造した「RODEM(ロデム)」は、後ろから「前向きのままで」乗り込むタイプ。急増する車いすの転倒事故の防止にもなり、またユーザーが前傾姿勢となることで、気持ちも前向きになるという注目のモビリティだ。 これまでの車いすの概念を覆す「後ろから」乗り込むモビリティ。 スムーズな乗り降りと自然な姿勢でユーザーの生活に溶け込むように設計されたRODEM。 高さが変わることで出会える世界 さらに、使う家具や家電に合わせてシートの高さを素早く自在に調節(400~785mm)できる。 そのため、ユーザーは洗面や食事、家事などを身体に負担が少ない姿勢で行える。本体は生活防水仕様にもなっている。 また、立っている人と目線を合わせての自然な会話もできるようになる。「乗るだけで明るく楽しい気分になれるように」と考えられており、ユーザーの精神面にポジティブな影響を与えてくれることも期待される。 日常生活をサポートする高い機能性 「ロボット、乗り物、車いす」の3つの役割を1台で可能にするRODEMの操作は、ジョイスティックで手軽に行える。乗っていないときには、Bluetoothを介してスマートフォンで遠隔操作し、呼び寄せたり収納することもできる。最高速度は6km/h。4輪駆動で狭い場所での旋回性にも優れ、屋外、屋内を問わない使い勝手が魅力だ。 スマートフォンで操作できる機能は、自宅はもちろん、飲食店などでの収納や呼び寄せにも便利だ。 充電は家庭用100Vにプラグイン方式に対応し、充電時間は8時間となっている。 ... ...
On 2017年12月19日 / By wpmasterダイハツは、スマートフォンアプリのデイサービス向け送迎支援システム「らくぴた送迎」を開発した。 現在介護事業所では、利用者の送迎時に多人数乗車ができる大型車両を導入しているケースが多い。これは「一筆書き送迎」と呼ばれ、1台の大型送迎車が施設利用者の家を次々に訪問し、いちどにまとめて介護施設まで運ぶという方式だ。これは一見効率がよさそうに思えるが、実際は大型車両を運転できるドライバーの確保や車両コストの高さ、狭い路地への入りにくさなど、さまざまな問題も抱えている。 なにより利用者は送迎車に乗り込んでも、ほかの利用者の家を次々と経由してから施設に向かうため乗車時間が長くなり、それが大きな負担になっているという。しかしながら軽自動車のような少人数乗車の車両を複数台導入すると、より緻密な運行管理を行う必要があり、今度は担当者の負担が大きくなるという問題があった。 これらの悩みを一挙に解決すると期待されるのが、今回ダイハツが開発した「らくぴた送迎」。これは、「送迎前」「送迎中」「送迎後」の3つのシーンで、送迎業務をサポートするシステムだ。 送迎前 「送迎前」に車両情報と利用者情報を登録すると、最適なルートを表示してくれ、送迎計画の作成はもちろん、計画書の修正、コピーもワンタッチでできる。また相性のよくない利用者同士の同乗を避けるための「相性アラート」も導入するなど、現場の声に寄り添った機能が充実している。 施設のパソコン画面。迎えに行く施設利用者の情報がリスティングされる。 次に今回の送迎に適した車両を確認して選択することができる。 送迎の最適なルートは、ドライバーのスマートフォンにも表示される。 送迎中 「送迎中」は、施設のパソコンとドライバーのスマートフォンが連携し、施設からはドライバーの位置が地図上で確認できる。さらに利用者の急なキャンセル情報の共有や、ひとつ前の地点を出発する際、次の地点の利用者に自動電話を掛けるお知らせ機能なども設定できる。 施設のパソコン画面。ドライバーの現在位置が表示される。 次に迎えに行く地利用者に自動電話を掛ける機能がある。事前に予告することで、待機時間などロスを減らすことができる。また利用者の急なキャンセルなどの情報は速やかに反映され、最適に修正されたルートが表示される。 ... ...
On 2017年12月3日 / By wpmaster近年、交通機関や施設、建物でのバリアフリー化が進んでいるが、まだまだ歩行が困難な方は日常生活の中で移動が「制限されている」と感じることがあるだろう。福祉機器も多様化しているが、ユーザーそれぞれの身体状況や使用環境をさらに深く理解して開発するなど、まだ大いにレベルアップする余地はあるに違いない。しかし、福祉関連では商品化するために必要な許認可の取得も容易ではなく、さらにマーケット規模が十分ではないこともあり、小規模事業者の参入には困難が伴うとされている。 そのような現状を少しでも改善するべく、トヨタはこのほど下肢麻痺の方が使用する補装具の開発を支援する基金「モビリティ・アンリミテッド・チャレンジ」を発足した。これは「資金はないがグッドアイデアはある」というひとを支援して、補装具の開発における革新的なイノベーションを目指すというもの。また、多様なアイディアを持つイノベーターと、ユーザーである下肢麻痺の方とのコラボレーションを推進し、これまでにない形状や高い機能性を持つ補装具の開発に結びつけていく考えだ。人工知能による学習機能を搭載したり、クラウドコンピューティングを活用したり、さらには革新的なバッテリーの搭載も視野に入れている。 このモビリティ・アンリミテッド・チャレンジは、一般財団法人 「トヨタ・モビリティ基金(Toyota Mobility Foundation)」と英国国立科学技術芸術基金(National Endowment for Science, Technology and the Arts)のチャレンジ推進機関がパートナーシップを組み、コンテスト形式で開発支援資金が提供されるもので、支援総額は400万ドル(およそ4億5000万円、2017年11月現在)とされる。専門家からなる審査員によって選出された「5名のファイナリスト」には、アイディアを具現化するプロトタイプを制作するために「50万ドル(およそ5600万円)」、そして2020年に東京で発表される「最終優勝者」には補装具の完成へ向けて「100万ドル(およそ1億1200万円)」の支援が提供される。また、資金的な制約からプロジェクトへの参加が困難なイノベーターを支援するために、有望なアイディアを持つ10チームを対象に、当面の活動資金として「5万ドル(およそ560万円)」を支援していく。参加の応募は、公式サイトから行われる。 Toyota Mobility Foundation すべてのひとに公平なモビリティを提供するというユニバーサルデザインの原則から、プロジェクトで重視されるのはユーザーである下肢麻痺の方の「視点」や「ニーズ」とされている。モビリティ・アンリミテッド・チャレンジをとおして、トヨタは革新的なアイディアや技術を創造するチーム、個人を支援していくことで、下肢麻痺の方の自立した生活と移動の自由の実現に貢献していく考えだ。 トヨタ・モビリティ基金では「技術、デザイン、エンジニアリングなどすべての英知を活用し、下肢麻痺の方にとってアクセシビリティが高く、だれもが暮らしやすい社会の実現に向け、2020年夏までの約3年間の我々の挑戦がはじまりました。その解決策の実現のために、さまざまな人々と協力していきます」との声明を発表している。 ...
On 2017年11月20日 / By wpmaster脳にはそのひとの人生が詰まっています Believerとは? 福祉分野を中心に活動する「明日を信じて今日を前向きに生きる」ひとたち「Believer」を紹介するコーナー。 文と写真●Believe Japan 東京慈恵会医科大学附属第三病院リハビリテーション科の渡邉 修先生は、脳に障害を受けてしまった方が運転を再開することを助ける「自動車運転外来」を行なっている。外傷や腫瘍等が原因で脳の機能を一部失った方が、再度運転できるかどうかの判断をしたり、リハビリテーションをとおしての機能回復に取り組んでいる。渡邉先生に、活動に対する思いを聞いた。 リハビリテーションの研究に携わることになったきっかけを教えていただけますか? 最初、私は脳失血や脳出血、脳外傷などの患者さんを診る脳神経外科医でした。交通事故などで意識を失った状態で病院に運ばれてきた患者さんの場合は、手術をしたり、急性期(損傷が起きたばかり)の低体温療法などで治療をすると、たしかに命は助かり、身体的にも回復していきます。しかし、脳は非常にデリケートな組織なので、脳挫傷や脳出血が生じると、どうしても傷が残ります。うずらの卵ほどの小さな傷ですと、回復の後、支障なく日常生活が送れるのですが、にわとりの卵ほどの損傷となりますと、ほとんどの場合、後遺症が出てしまいます。すると、その方は、「命は助かったけれど、社会に戻っていけるのか……」ということが問題となってきます。なんとか「救命」されても、「救脳」はされないということです。そうなると、患者さんだけでなく、家族の方も社会的に孤立していってしまいます。「ウチの息子を置いて先には死ねない」という親御さんにもたくさん出会ってきました。それは、もはや脳外科医に対応できることではありませんでした。 私が脳神経外科医だったころは、「高次脳機能」いわゆる認知能力のダメージについては、「それでおしまい、するべきことは無い」という風潮でした。医師も、患者さんや家族の方に「これで諦めてください」と伝えるしかありませんでした。それは、「命が助かっただけよかったじゃないですか」とも聞こえました。それでは患者さんとご家族は、社会から疎外されたままなのです。わたしはその現実に疑問を感じました。そして、患者さんが社会復帰、社会参加していけるようにするためのリハビリテーションに関心が向いていきました。ありがたいことに、そんな私を支援してくださる先生方がおりました。当時、私は浜松の病院にいたのですが、東京の慈恵医科大や研究会によく連れて行っていただきました。それが、リハビリ研究のスタートでした。 スウェーデンの病院で研究されておりましたが、北欧と日本とで、リハビリテーションに関する考え方の違いはあるのでしょうか? リハビリテーションを学ぶため、ストックホルムのカロリンスカ病院というところに勤務していたのですが、そこで印象的だったのは、いわゆる「患者さんファースト」という考え方ですね。日本でも最近は一般的になってきましたが、「患者の権利」と書かれたパンフレットが院内で最初に渡されるなど、とても新鮮な驚きでした。治療の意思決定なども、すべて患者さん中心で行われていました。また、当時のカロリンスカ病院では、患者さんが30分以上待たされると診察費が無料になるというルールがありまして、待合室で長く待たされるということはほとんどありませんでした。スウェーデンは人口が少ないこともありますが、病気や身体の不具合を抱えていらっしゃる方を待たせるということは、考えられない文化だったのですね。 また、私が参加していた脳疾患患者の家族会があるのですが、ご家族の方たちも、さまざまな意思決定は「患者本人を中心にすすめていきたい」という意見がほとんどでした。さらに、国が支援している大企業では、それぞれの状態に合わせた仕事が用意されていました。「計算は苦手だが絵を描くことはできる」など、自分の障害に合わせた仕事によって収入を得るという考えが国全体で共有されているのです。自立や社会復帰などが重要視されているのですが、これは患者さん個人やご家族の幸福にもつながると思います。それこそが本当の意味での「患者中心の医療」なのだと深く思わされました。 また、当時、私の息子が日曜日に小児の感染症である猩紅熱(しょうこうねつ)にかかってしまい、病院に連れて行ったのですが、医師が診察室を出て、廊下で待つわれわれのところまで歩いてきて、握手をしながら「わたしがお子さんを拝見させてもらいます」と挨拶をしたのでした。そこである種、患者さんと医師の間に「契約」が成立して「治療」がはじまるという流れでした。それは本当は当たり前のことなのかもしれませんが、当時の私は大きな衝撃を受けました。以来、日本に戻ってきてからも、自分で立ち上がって患者さんにご挨拶に行き、診察室に招き迎えるということを行わせていただいています。おかげで、とてもよいことがあります。招きいれるということで、そのときの患者さんの歩行状況をつぶさに見ることができるのです。カルテに目をやりながら「どうぞ」というのとは違って、私の診察はすでにはじまっているのです。... ...
On 2017年10月25日 / By wpmaster文●Believe Japan 取材協力●公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会 「気になる!知りたい!福祉ワード」とは、福祉にまつわる「なんとなく知っているつもり……」になっている事柄について、あらためて調べてレポートするコーナー。今回は駐車場や公共施設などで見かける車いすがデザインされた「国際シンボルマーク」について、名前の由来やその役割について、ご紹介します。 国際シンボルマークってなに? 「国際シンボルマーク」は、車いすがデザインされていたり、駐車場などで見かけるため、歩行が不自由な方々へのサポートを表していると思われがちです。しかし、このマークが本来意味するのは、障がいを持つすべての方々が利用しやすい建物、施設であることを表すものなのです。たとえば歩行困難者のためにスロープが設置されていたり、施設の構造や案内などにさまざまな配慮が行われていることを示しています。1969年、それまで各国でバラバラにデザインされていたものを、世界統一デザインとすることで、国や言語に関わらず、障がい者にわかりやすく案内できるようにと定められました。 障がいを持つすべてのひとのためのマーク 日本において、この「国際シンボルマーク」の本来の意味を広め、正しく活用してもらうべく活動しているのが、「公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会」です。お話を伺った総務部 総務課 課長の村上さんによれば、「国際シンボルマークができたころは、主に公共的な建物や施設に使われていましたが、経済成長とともにモータリゼーションが発展し、歩行困難者の方々がクルマを利用することが増えたことで、駐車場にマークを利用したいというニーズが生まれました。また近年では、障がいのある方の社会進出が進んだことで、民間も含め幅広い施設で広く使われるようになってきました。しかしその一方で、マーク本来の意味が理解されず、車いすの方へ向けた表示であるような誤解や利用方法も生まれています。個人のクルマにマークを掲示する方もいらっしゃいますが、これは障害のある方がクルマに乗車していることを周囲にお知らせするという表示にはなりますが、駐車禁止を免れる、または障害者専用駐車場を優先的に利用するための証明にはなりませんので、ご注意頂けますと幸いです。外国ではマークの発行に資格が必要であったり、法律でルール化されているのですが、日本はまだ厳密にルール化されていません。我々としては今後も一層、国際シンボルマークについて正しい理解を広めていきたいと思います」。 クルマの利用に関するマークは? 駐車禁止の規制から除外されることを示すマークとしては、「駐車禁止除外指定車」の標識があります。また、障がいを持つ方が運転していることを表すマークとしては、「身体障害者標識(四つ葉マーク)」や「聴覚障害者標識」があり、ご高齢の方であることを示すものは「高齢者マーク」となりますので、それぞれ正しく利用したいものです。 また、国際シンボルマークを敷設している駐車スペースを、サポートが必要な方々にスムーズに活用してもらえるようにと、地方自治体が「パーキングパーミット制度(障害者等用駐車区画利用証制度)※」を採用するケースが増えています。障がいのある方だけでなく、高齢者、妊産婦の方についても、この制度を利用することで、国際シンボルマークの敷設されたスペースに優先的に駐車することができます。なお、パーキングパーミット制度は、地方自治体により実施の有無や名称、実施内容等が異なるため、まずはお住まいの地方自治体にてご確認ください。 正しい理解と利用が求められる 「国際シンボルマーク」は、より多くの人々が暮らしやすい社会を実現するために作られた世界各国で共通して使われているマーク。たとえば海外旅行などで海外に出かけた際にも、このマークがある建物なら安心して利用できる目安になります。一方で、海外からの旅行者にとってもそれは同じです。だからこそ、今後より一層、正しい理解と使い方が広まることが求められるのではないでしょうか。 「国際シンボルマーク」のまとめ... ...
On 2017年8月3日 / By wpmaster文と写真●Believe France さまざまな催しが行われるフランスのパリでは、福祉関係のイベントもよく行われている。今回は5月16日から18日まで開催された「パリ・ヘルスケアウィーク(PARIS HEALTHCARE WEEK)」を訪れた。 パリ・ヘルスケアウィークは、多くの分野に広がるヘルスワークに携わる人たちがお互いにコミュニケーションをとって、健康に関する技術を全体的に高めてゆくことを目的としたプロのためのプロによる総合展示会。昨年の初開催に続き、今年で2回目となるまだ新しいイベントだが、複数の大きなエキスポをひとつのイベントにまとめることで、世界中から800以上の企業や団体が出展して大いに賑わった。 会場となったのは、世界5大モーターショーのひとつ「パリモーターショー(モンディアル・ド・ロトモビル)」も開催されるポルト・ド・ヴェルサイユ・エキシビジョンセンター。IT技術を健康管理に利用する分野を取り扱う「HiT(Health-ITExpo)サロン」、フランス病院連合が主催する病院建築や経営に関する技術を紹介する「ホピタルエキスポ/高齢者ハンディキャップエキスポ(HopitalExpo/GerontHandicapExpo)」、医療機器メーカーが出展する「インターメディテック(Intermeditech)」、看護学校による「アンフィルミエサロン(Salon Infirmier)」といった複数のイベントをまとめて開催することで、幅広い分野を超えて健康に関する展示全般を一度に見てまわることができる。プロ向けの内容のため、来場者の多くはビジネスマンや病院関係者となるが、来場者相手だけでなく出展者同士でも活発に情報交換が行われていた。また看護学校主催のブースを訪れる未来の看護師や医師が、最新の医療に触れることのできる貴重な機会ともなっていた。 展示内容としては、とくに近年各国で話題となっている「e-Health(e-Santé)」関連の出展が多く見られた。個人の医療情報を電子データ化する機器の紹介や、データの画像化に関する技術、ネットワークを介してそれらを管理するe-Santéの導入やセキュリティ、ビッグデータの扱いなどに熱い注目が集まっていた。プロを対象としたデモンストレーションや体験イベントがあるのもこの展示会の特色と言えるだろう。 フランス国立統計経済研究所(INSEE)によれば、フランスの全人口に占める60歳以上の高齢者の割合が、20歳以下を上まわったのは2012年。以降、日本と同様に約4人に1人が高齢者となる割合が続いており、高齢化社会を問題視する世論は高まってきている。ただし、日本と異なるのは 総人口の上昇が続いているということ。日本では2010年以降、毎年20万人以上の人口減少が続いているのに対し、フランスでは逆に毎年20万人以上の人口増加がいまだに続いている。20歳以下の割合も、ここ10数年24%近辺を維持し続けている。子供を持つ家族への保障などを手厚くしているフランスは、少子化対策という意味では日本よりも進んでいると言える。 会場の十数カ所に設置された大小さまざまな講演ブースでは、企業や団体などが自社商品やサービスをアピール。3日間で250ほどの講演が行われ、講演者の数も700名に達した。 プロフェッショナル向けということであまり馴染みのないブースも多かったが、軍隊が参加してのデモンストレーションは、軍事医療現場を再現したもので、実際の状況がわかりやすく伝わる工夫がなされていて興味深い。戦場で負傷した兵士に応急処置を施す衛生兵たちだけでなく、現実と同じようにライフルを構えてまわりを警戒する兵士も配置。危険な状況下でいかに手早く処置し移動するか、そこに役立つ道具の使い勝手などを実演して見せた。メーカーやサプライヤーだけでなく、 看護師や軍医を目指す人たちにもインスピレーションを与えていたに違いない。 ... ...
On 2017年5月27日 / By wpmaster超高齢化社会へ向かう日本では、今後ますます介護を必要とする人が増え、逆にケアやサービスを行う人が不足することが懸念されている。一説には、2025年、およそ250万人が介護を必要とし、40万人近くの福祉の人材が不足するといわれている。 その危機的な状況を少しでも打破しようとするイベント「Awesome Future Festival ~ゲームと映画で体感する驚くべき未来とフクシとワタシ~」が、2017年3月12日(日)に京都で開催される。「介護はまだ先の話」や「大変そうな仕事」と思われがちな福祉の仕事を、体感型のシミュレーションゲームと全国公開を控える話題の映画を通して、さらに深く理解してもらおうというのが趣旨だ。福祉サービスの現場や仕事がよくわからない、少し興味がある、という人はぜひ参加してみてほしい。 【THE Six SENSE ~医療福祉系シミュレーションゲーム~ 】 すでにいくつかのイベントで大きな反響を得ている、医療福祉系シミュレーションゲーム。プレーヤー自身が働くゲーム会社で、タイムトラベル式のシミュレーションゲームが開発され、それをテストプレイするという設定となっている。「五感を最大限活用して内容の吟味・安全性の確認をしてきてもらいたい」 という上司の言葉からスタートするゲーム。そこには、想像もしなかった未来体験がある!? ルールはいたってシンプル。すごろくのようにルーレットで出た目に合わせてマスを進んでいくだけで、最先端のVR(ヴァーチャルリアリティ)も体験できる。車いすでの参加も可能で、福祉の知識がなくても大丈夫、年齢制限もないということで、広く楽しめるゲームとなっている。 【映画『つむぐもの』上映会&犬童一利監督トークショー 】 突然倒れて、半身が不自由になっても人の手は借りたくないという頑固職人と、韓国からやってきた若い女性との心のふれあいを描いた作品。 ◼︎... ...
On 2017年3月1日 / By wpmaster想像を超えたパラスポーツの魅力に触れてほしい Believerとは? 福祉分野を中心に活動する「明日を信じて今日を前向きに生きる」ひとたち「Believer」を紹介するコーナー。 文●久保加緒里 写真●Believe Japan 2016年のリオデジャネイロ・パラリンピックが大いに盛り上がり、2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会に向けて日本でも注目度が高まっている「パラスポーツ」。その魅力は、活き活きとチャレンジを続けるアスリートたちの姿にある。 2011年に日本障がい者スポーツ協会の理事に就任して以来、パラスポーツに深く関わってきた山脇 康さんに、その魅力についてお話をうかがった。 人間の持つ可能性の大きさを パラアスリートが教えてくれた パラリンピックをはじめとするパラスポーツの大会に自ら足を運び、さまざまな競技を観てきた山脇さんは言う。「パラスポーツは知れば知るほどおもしろいんです。福祉や障がいという視点ではなく、純粋にスポーツとして楽しめるんです。ひとりでも多くの人に、是非とも競技を観て、知って、アスリートたちを応援していただきたいと思っています」。 現在ではパラスポーツ界を牽引し、広める立場の山脇さんだが、6年前までパラスポーツとはまったく無縁だったという。仕事上でもプライベートでも懇意にしている東京ガスの会長(当時)の鳥原光憲さんが日本障がい者スポーツ協会の会長に就任した際、「ちょっと手伝ってくれないか」と声をかけられ、ビジネスで培ってきたことをパラスポーツ界の運営に活かせるかもしれないと思って理事の仕事を引き受けたのだ。 「まずは競技のことを知らなければいけない」と考えた山脇さんは、2012年3月に長野県の白馬村で開催されたアルペンスキーとクロスカントリーのジャパンパラ大会を観戦した。はじめて競技を観た瞬間の衝撃はいまも鮮明に覚えている。理屈抜きで「すごい!」と感じたという。 「人間の持つ可能性の大きさ、潜在能力のすごさを見せつけられた気がしました。オリンピックの選手ももちろんすばらしいのですけれど、彼らはまるで別の惑星から来たかのような“超人的”なところがありますよね。パラスポーツの選手は先天的か後天的かのちがいはあっても、みんな何らかの障がいがあるなかで、残された機能を磨きあげ、多くの人が持っている能力を最大限に高めたら、こんなことまでできるようになる、ということを体現しているわけです。本当に驚いたし、大いに刺激を受けました」。 ビジネスの世界で数多くの修羅場を経験してきた彼だが、そんな自負も軽く吹き飛んでしまった。 「パラスポーツでトップアスリートになる人たちは、みなさん例外なくポジティブです。残された機能の何%を活用しているかという観点で見ても、私など到底及ばないと思います。学ぶべきことは非常に多いです」と山脇さんは言う。人間はだれしも、望むと望まざるとに関わらず人生の岐路に立たされることがある。パラアスリートは、自分の障がいや起こってしまったことも受け容れて、前向きにできることをやっていく。頭でわかっていてもなかなか実践できないことをやり遂げているからこそ、だれもがパラアスリートたちの活躍に励まされたり、背中を押されたりするのだろう。 パラスポーツによる意識変革が 「共生社会」の入口に... ...
On 2017年2月13日 / By wpmasterEnChroma。特定の色が判別しづらい色弱の方の色認識を、特殊な素材のレンズでアシストするメガネとサングラスを生産するメーカー。 この製品を初めて使った人が感動で涙するシーンのビデオが話題になっています。 本当に色が変わって見えるのか?自動車を運転するときに使用する際のメリットは? 米国北カリフォルニア バークレー本社のマーケティングディレクター、Kent Streeb氏にSkypeで直接インタビューしてみました。 「EnChroma インタビュー (1 ) 製品を初めて試した時のリアクション」 関連動画 [2.EnChroma インタビュー(2)] ...
On 2017年1月16日 / By wpmasterいよいよ車いすに乗ったまま乗車できるタクシーの運行が、東京で本格的にスタートしそうだ。このほど日産の新型ミニバン「セレナ」の「ユニバーサルデザインタクシー」仕様が、タクシーとして導入が開始された。 東京都では、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、足腰の弱い高齢者や身体の不自由な方、車いす使用者、ベビーカー利用の親子連れ、妊娠中の方など、だれもが利用しやすく、さらに環境性能の高い「ユニバーサルデザインタクシー」の導入、普及を積極的に推し進めている。そのために、今年度から助成金交付制度がスタートしていたが、今回セレナが初めて適合した。 東京都はタクシー事業者に対して、1台あたり最大60万円の補助金を支給し、今年度からの5年間で、ユニバーサルデザインタクシーが1万台普及することを目指している。 このセレナは、後方のスロープから車いすに乗ったまま乗降が可能なタイプで、乗降時に使用するスロープには後退防止ベルトが採用されていて、利用者の安心感も高そうだ。日産では、2020年に向けて、今後ワゴンタイプのタクシーのニーズがますます高まると考え、ユニバーサルデザインタクシーの普及に積極的に協力していくとを明言している。 なお、ユニバーサルデザインタクシーは、超高齢社会に対応する公共交通として、国土交通省が規格を定めたタクシーで、認定レベルが1と2に分かれる。車両は予約だけでなく「流し」営業にも活用されることを想定して、以下のマークを車体に表示することとなる。なお、認定レベル1は、車いすの乗降口が幅700mm以上、高さ1300mm以上であること、乗降のためのスロープの勾配が14度以下であることが条件となる。一方、レベル2は、乗降口が幅800mm以上、高さ1350mm以上であること、乗降のためのスロープの勾配が10度以下であることなどが条件となる。 下のマークを付けたタクシーが道端で簡単に見つけられる日が早く来ることを期待したい。 参照元:日産自動車ニュースルーム ...
On 2016年12月21日 / By wpmaster© 2016-2020 Believe Japan, Inc. All rights reserved.