文と写真⚫︎Believe Japan 2023/10/17(火)配信 「行きたい、のそばにトイレが行きます」というキャッチフレーズが新鮮な、トヨタの「モバイルトイレ」。ありそうでなかったこの移動式トイレは、普通免許でけん引でき、必要とされる場所にコンパクトに設置できる画期的なトイレだ。予期せぬ災害時はもちろん、お祭りや花火大会などのイベント、キャンプ場やリゾート地、医療的ケアが必要な方が在籍する学校や施設など、その役割の範囲は想像以上だろう。 上下水道と直結可能な水洗トイレということで、なかの様子はさながら一般的な建物のバリアフリートイレそのもの。一見すると普通のトイレなのだが、便座や手すり、ゴミ箱や緊急ランプなど、日本製らしいきめ細やかな設計はさずが。これなら海外でもウケるのではないかないかと思った。 ...
On 2023年10月17日 / By wpmaster高齢化や都市化が進む現代において、公共交通の重要性は日々増している。とくにバス輸送では、高齢者や車いす利用者、ベビーカー利用者も多く、スムーズに乗り降りすることを可能にするバリアフリー化が課題だ。 株式会社ブリヂストンは、横浜国立大学、公益社団法人日本交通計画協会、株式会社アドヴァンスとバス停バリアレス縁石を開発。2019年6月10日より岡山県岡山市にある後楽園のバス停で運用が始まる。 バス停バリアレス縁石とは、側面の特殊な形状等によりバスの乗降口と停留所の隙間を小さくする正着性向上を可能にして、バス乗降時のバリアフリー化に貢献するもの。今回実用化した縁石は、ブリヂストンと日本交通計画協会の知見を融合、バスの大小を問わず、正着性向上が達成できる汎用性の高い形状となっている。これにより、「バスを安定的に縁石に寄せる」、「タイヤと縁石の接触時の影響を緩和する」というバリアレス縁石実用化に向けた課題を解決し、岡山市が取り組んでいる「バス利用者の安全確保と利便性向上」に貢献する。 採用されるバリアレス縁石について 設置される箇所 :岡山市後楽園前 納入個数 :6個 サイズ :全長12m 運用開始時期 :2019年6月10日 ブリヂストンは、それぞれのニーズに応じてカスタマイズ可能なバリアレス縁石と共に、縁石に対応するバリアレスコンセプトタイヤについても研究を進め、縁石とタイヤを組み合わせたバリアレス化システムとしてさまざまな場所に展開する予定だという。 ...
On 2019年6月8日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 高齢者や障がいのある方の快適な生活を提案する総合福祉展「バリアフリー2018」が、4月に大阪で開催された。今年も開催3日間で、延べ8万8260人が来場する大きな盛り上がりを見せ、自動車メーカーのブースには、最新の福祉車両を見るため、来場者が詰めかけていた。 ここでは、注目を集めていた福祉車両を紹介していく。まずはミニバンの人気モデル日産「セレナ」から生まれたコンセプトモデル「アドベンチャーログキャビン(Adventure Log Cabin)」。福祉車両をはじめ、日産の特装車を手がけるオーテックジャパンによるこのモデルは、多くの来場者に衝撃を与えるものとなった。モーターショーでは、近未来的なフォルムや斬新な機能をうたったコンセプトモデルがメーカーから発表されることが多いが、福祉車両としては非常に珍しい。 遊び心あふれるスタイリング 「アドベンチャーログキャビン」は、福祉車両「セレナ チェアキャブ スロープタイプ」をベースとしたコンセプトカー。ボンネットからルーフにかけてブラックに装飾したボディラッピングに加え、「冒険」をイメージさせるルーフキャリア、オフロードタイヤの装着など、アクティブかつワイルドなルックスで、アウトドアの雰囲気を明るく演出している。 バリアフリー展の直前に開催された子どもの福祉用具展「キッズフェスタ 2018」にも展示され、好評だったというアドベンチャーログキャビン。ベースのチェアキャブ スロープタイプは、「車いすに乗る子ども」の快適さを第一に考えたレイアウトであったが、このコンセプトモデルでは、さらに「一緒に出かけることをもっと楽しむ」というメッセージが込められているようだ。車いすスペースにベージュ系の内装色に調和する、明るい木目調のフロアマットが装着されている。「明るい子供部屋」をイメージしたということで、見た目だけでなく、乗る人の気持ちも明るくなるように考えられている。 ドライバーから近い距離に座れるよう、車いすのポジションは、前に、そして中央寄りになっている。スライドドアからは、車いすの後ろを通って、3列目にアクセスできる。 スウェーデンのカーキャリアブランド「THULE(スーリー)」のルーフキャリアを装着する。マットブラックのカラーが絶妙なアクセントとなっている。 ... ...
On 2018年5月16日 / By wpmasterトヨタは、「SORA」の型式認証を燃料電池バスとして国内で初めて取得し、2018年3月7日から販売を開始した。 SORAは、燃料電池自動車「MIRAI」向けに開発した「トヨタフューエルセルシステム」を採用し、走行時に二酸化炭素や環境負荷物質を排出しない環境性能、騒音や振動が少ない乗り心地を実現した次世代のバスである。また、SORAには大容量外部給電システムを搭載しており、災害時などの非常用電源として電力を供給(最高出力9kW、供給電力量235kWh)することも可能。 車内は、未使用時に自動的に格納されるシートを採用するのが大きな特徴。これにより、ベビーカーや車いす利用者と一般利用者の居住性を両立している。 車体には8個の高精細カメラが備わり、運転席のモニターで周囲の状況を確認できる。さらにバス停車時には周囲の歩行者やクルマなどの動体を検知し、バス運転手に音と画像で知らせる「視界支援カメラシステム」が搭載され、安全性を高めた。 2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、東京を中心に100台以上の燃料電池バスの導入が予定されている。今回発売されたSORAは、その大きな役割を担うモデルとなっている。 ...
On 2018年4月2日 / By wpmaster文●Believe Japan 取材協力●公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会 「気になる!知りたい!福祉ワード」とは、福祉にまつわる「なんとなく知っているつもり……」になっている事柄について、あらためて調べてレポートするコーナー。今回は駐車場や公共施設などで見かける車いすがデザインされた「国際シンボルマーク」について、名前の由来やその役割について、ご紹介します。 国際シンボルマークってなに? 「国際シンボルマーク」は、車いすがデザインされていたり、駐車場などで見かけるため、歩行が不自由な方々へのサポートを表していると思われがちです。しかし、このマークが本来意味するのは、障がいを持つすべての方々が利用しやすい建物、施設であることを表すものなのです。たとえば歩行困難者のためにスロープが設置されていたり、施設の構造や案内などにさまざまな配慮が行われていることを示しています。1969年、それまで各国でバラバラにデザインされていたものを、世界統一デザインとすることで、国や言語に関わらず、障がい者にわかりやすく案内できるようにと定められました。 障がいを持つすべてのひとのためのマーク 日本において、この「国際シンボルマーク」の本来の意味を広め、正しく活用してもらうべく活動しているのが、「公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会」です。お話を伺った総務部 総務課 課長の村上さんによれば、「国際シンボルマークができたころは、主に公共的な建物や施設に使われていましたが、経済成長とともにモータリゼーションが発展し、歩行困難者の方々がクルマを利用することが増えたことで、駐車場にマークを利用したいというニーズが生まれました。また近年では、障がいのある方の社会進出が進んだことで、民間も含め幅広い施設で広く使われるようになってきました。しかしその一方で、マーク本来の意味が理解されず、車いすの方へ向けた表示であるような誤解や利用方法も生まれています。個人のクルマにマークを掲示する方もいらっしゃいますが、これは障害のある方がクルマに乗車していることを周囲にお知らせするという表示にはなりますが、駐車禁止を免れる、または障害者専用駐車場を優先的に利用するための証明にはなりませんので、ご注意頂けますと幸いです。外国ではマークの発行に資格が必要であったり、法律でルール化されているのですが、日本はまだ厳密にルール化されていません。我々としては今後も一層、国際シンボルマークについて正しい理解を広めていきたいと思います」。 クルマの利用に関するマークは? 駐車禁止の規制から除外されることを示すマークとしては、「駐車禁止除外指定車」の標識があります。また、障がいを持つ方が運転していることを表すマークとしては、「身体障害者標識(四つ葉マーク)」や「聴覚障害者標識」があり、ご高齢の方であることを示すものは「高齢者マーク」となりますので、それぞれ正しく利用したいものです。 また、国際シンボルマークを敷設している駐車スペースを、サポートが必要な方々にスムーズに活用してもらえるようにと、地方自治体が「パーキングパーミット制度(障害者等用駐車区画利用証制度)※」を採用するケースが増えています。障がいのある方だけでなく、高齢者、妊産婦の方についても、この制度を利用することで、国際シンボルマークの敷設されたスペースに優先的に駐車することができます。なお、パーキングパーミット制度は、地方自治体により実施の有無や名称、実施内容等が異なるため、まずはお住まいの地方自治体にてご確認ください。 正しい理解と利用が求められる 「国際シンボルマーク」は、より多くの人々が暮らしやすい社会を実現するために作られた世界各国で共通して使われているマーク。たとえば海外旅行などで海外に出かけた際にも、このマークがある建物なら安心して利用できる目安になります。一方で、海外からの旅行者にとってもそれは同じです。だからこそ、今後より一層、正しい理解と使い方が広まることが求められるのではないでしょうか。 「国際シンボルマーク」のまとめ... ...
On 2017年8月3日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 【キーパーソンに訊く】 コヤマドライビングスクールのインタビュー。二人目は、二子玉川校でジョイフルコースの教習も担当するインストラクターの森 早穂(もり さほ)さん。 どのくらいの数の方が「ジョイフルコース」を受けられているのでしょうか。 森さん ジョイフルコースはおかげさまで好評をいただき、受講生は増加し続けております。2016年は二子玉川校で35名、全校で57名の方が受講されました。ただ、半身麻痺の方は、簡単な旋回装置を取り付けるだけで運転できる場合もありまして、ジョイフルコースのスタッフがサポートするというカタチで通常のコースを受けられている方もいらっしゃいます。ですので、障がいを持たれている方としては、さらに多くの方にいらしていただいております。 受講者の数がもっとも多い教習所と言われるコヤマドライビングスクール。 どのような方々が受講生されているのでしょうか。 森さん クルマは移動の自由をもたらしてくれて、活動範囲を劇的に広げてくれます。だれにでも便利なものですが、脳梗塞や交通事故で脊髄を損傷されて、麻痺が残ってしまった方などのなかには、以前クルマを運転していて「免許がないと仕事ができない」といった方も多くいらっしゃいます。その切々とした訴え・熱意には、私も思わず涙が出てしまったこともあります。... ...
On 2017年6月21日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 高齢の方や身体の不自由な方にとって、「クルマ」は移動するための手段としてかけがえのない存在だ。近年は公共交通でもバリアフリー化が進んでいるが、近くに駅やバスの停留所がない地域では、自家用車が果たす役割は非常に大きい。 自動車メーカー、福祉機器メーカーなどの努力により、今日、福祉車両のレベルアップとラインアップの拡充はめざましく、家族や介助をするひとが運転するクルマに乗り込むことは容易になっている。とはいえ、だれかの手を煩わせることなく、「好きなときに好きな場所に自分で行ける」クルマがもたらすモビリティの自由度は絶大だ。また、それは十分承知しているが、手足が不自由だから、耳が不自由だから、そのほかさまざまな障がいを理由に「クルマの運転」を諦めているひとが少なくないのも事実だろう。 そんな方たちにお伝えしたいのが、障がいがある方でも「運転免許を取得して、自由に運転ができる」、その可能性が大いにあるということ。今回は東京の二子玉川にある自動車教習所「コヤマドライビングスクール」を訪れ、障がいがある方のための自動車教習についてうかがった。受講者がもっとも多い教習所として、また洗練されたイメージのコヤマドライビングスクールは、「バリアフリーカーライフ」を標榜して、障がいのある方のための自動車運転教習を積極的に展開している。 エコロジーとバリアフリーをテーマにしたユニバーサルデザインの二子玉川校の校舎。 入口のスロープにはじまり洗面所や教室も車いすで快適にアクセスできる。 【キーパーソンに訊く】 まずお話をうかがったのは、株式会社コヤマドライビングスクールの取締役で、障がいのある方の運転教習の立ち上げに携わった野澤 勝(のざわ まさる)氏。 障がいのある方の教習に積極的に取り組むコヤマドライビングスクールの野澤取締役。 校内を見学させていただき、段差がなく、入口や教習コースへのアクセスもなだらかなスロープとなっていることを拝見しました。 野澤氏 ... ...
On 2017年6月16日 / By wpmaster文●Believe Japan 写真●Believe Japan、トヨタ自動車 4月20日(木)~22日(土)の日程で、インテックス大阪で開催された総合福祉展「バリアフリー2017」。9万人以上の来場者を集め、盛況のうちに幕を閉じたイベントの主役はまさに福祉車両だった。そのなかでもとくに印象に残ったのが、トヨタブースで展示されていたエスティマハイブリッドの福祉車両「サイドリフトアップシート車」だった。 このサイドリフトアップシートは、回転して、クルマの外へスライドダウンした後に、脱着でき、車いすとして使用できるのが特徴で、介護用の車いすとして使える「手動式」と、自走が可能な「電動式」の2タイプが用意されている。以前からすでに販売されていたが、改良を重ね続け、イベントで展示されるのは今回が初めてだという。ここでは、その優れた機能性を紹介する。 サイドリフトアップシート(脱着タイプ)の魅力 ◎車いすから降りて、シートに移り座る必要がないので、本人も介助の方もラク。 ◎シートの高さや前後スライド位置、リクライニングの角度などが自動メモリーできる。 ◎車いすに座っての乗車よりも座り心地がよく、長時間の移動による負担が大幅に軽減される。 ◎シートはブレーキ付きで、安心して介護用車いすとして利用できる(手動式)。 ◎コントロールパネルやジョイスティックによって、介助なしで自在に操作が行える(電動式)。 車内はもちろん車いすとしても、ゆったりとした座り心地が味わえる脱着タイプのサイドリフトアップシート。電動式の場合、家庭用100V電源でも手軽に充電でき、さらにシート背もたれの裏側にはバッテリー2個(1個使用、1個予備)を積むことができるので、バッテリー切れの心配も少ない。バッテリーの残量が少なくなると、赤ランプが点滅して、ブザーでも警告してくれる。また、状況に応じて手動/電動の切替もできるので便利だ。 最高速度は3.5km/hで、可能走行距離は8km(バッテリー2個)となるので、駐車場所から近くでの用事などには十分だろう。バッテリーの充電時間は1個およそ3時間。ちなみに、じゃり道での走行はできないが、25mmまでの段差を乗り越えられ、ゆるい坂道(8°まで)を登ることもできる。利用者からは概ね好評だというが、大いに納得できる実用性の高さだ。 操作手順(電動式) ①サイドドアを全開にして、操作スイッチを押し続ける。シートが回転を開始する位置まで後ろにスライドして、背もたれの角度が自動的に調整される。 ... ...
On 2017年5月16日 / By wpmaster文●Believe Japan 写真●Believe Japan、トヨタ自動車 福祉車両でも多くのラインアップを誇るトヨタ自動車が、先日、歩行のリハビリテーション支援を行うロボット「ウェルウォーク WW-1000」のレンタルを開始すると発表した。 最近、ロボットが身近な存在になってきているが、このほどトヨタ自動車が発表したパートナーロボット「ウェルウォーク WW-1000」は、脳卒中などの病気やケガによって、歩行することや身体のバランスを保つことが困難となった方のリハビリテーション支援を行うロボットだ。 ロボットというと、人間や動物のカタチをしたもの、あるいは似せたものをつい想像してしまう。しかし、このウェルウォークは高さ2380mm、長さ2710mm、重量もおよそ800kgというサイズの大きな歩行練習機だ。我々が思い描く「ロボット」のイメージからはほど遠いわけだが、「歩行練習アシスト」と「バランス練習アシスト」におけるその仕事ぶりは圧巻で、医療現場における臨床実験ではすでに、利用者をはじめリハビリ現場に大きな効果と利便性をもたらすなど好評を博しているという。 ウェルウォーク本体は、トレッドミル(ウォーキングマシン)と、患者さん用と介助師用それぞれのモニター、患者さんの身体を支えるハーネスで構成され、利用する患者さんは、膝の曲げ伸ばしをサポートする「ロボット脚」を装着してリハビリテーションを行う。 【ウェルウォーク WW-1000の特徴】 ◎歩行速度やハーネスのサポートレベル、モーター内蔵のロボット脚が行う曲げ伸ばしは、臨床実験などで得られた膨大なデータをもとに自動制御される。 ◎車いすのままウォーキング部分に乗り込め、患者さんの前方から、療法士1名が、簡単にロボット脚を装着できる。慣れると、所要時間はおよそ2分から3分程度となる。 ◎足元、前面、側面に設置された合計3台のカメラにより、歩行状態の様子が詳細にわかる。映像はリアルタイムで患者さんも確認でき、録画も可能。 ◎ハーネスが患者さんの体幹を支え、転倒を防止するので安全なリハビリが可能となる。ロボット脚のハーネスは、麻痺した脚の振り出しもアシストする。 ◎大きくて見やすいタッチパネルタイプのモニターで、ロボットの起動・停止をはじめ歩行速度やハーネスのサポートレベル(免荷量)の調整などを一括操作できる。... ...
On 2017年5月8日 / By wpmaster文と写真●Believe Japan 高齢者や障がいのある方の快適な生活を提案する総合福祉展「バリアフリー2017」が、今年もインテックス大阪で開催された。23回目を迎えるバリアフリー展は、もはや春の風物詩としてすっかり定着し、今年は4月20日(木)~22日(土)の3日間で、のべ9万1356人という多くのひとが来場した。 医療、福祉にまつわるさまざまなデモンストレーションや展示、講演会などが行われたが、やはり福祉車両に対する注目度は高く、自動車メーカーのブースには、連日多くの来場者が訪れて、スタッフに対して熱心に、展示車両の機能や使い勝手などを確認している姿が見られた。各メーカーも注目のニューモデルを大々的に展示し、新しい機能などを積極にアピールした。 最近では、福祉車両を展示して、乗り降りなど実際の使い勝手を試すことができるショールームが増えている。それらは、バリアフリーはもちろん、それぞれの車両のまわりには大きなスペースがあるため、車いすでも自由に移動できるのでとても快適だ。しかし、福祉車両が数多く一堂に会して展示されるという機会は稀で、メーカーの垣根を越えて、気になるモデルを自由に比較できるということは、多くのユーザーにとってもありがたい。 ここでは、とくに関心の高かったモデルをメーカーごとにピックアップして紹介したい。 【トヨタ】 福祉車両をリードするトヨタのブースでは、コンパクトからミニバンまで、多様なラインアップで、終日賑わいを見せていた。そのなかで目立っていたのが、ハイブリッドモデルの人気の高さだった。会場では、福祉車両の燃費の目安について質問する来場者の姿も多く、その熱気の中心にあったのがプリウスPHEVの助手席回転チルトシート車。標準車の注目度の高さは福祉車両でも変わらず、実際に乗り降りを体験するための列ができるほどの人気ぶりだった。 プリウスPHEV 助手席回転チルトシート車 チルトシートは乗り降りされる方の腰の位置が高いことから、立ち上がりやすく、着座時も膝の角度がゆるやかで負担が少ないのが特徴。また、手動式のためスピーディーな操作が可能という手軽さもアピールしていた。 アーティスト大峰直幸氏によるデザインラッピングが施されたシエンタ。トヨタではおよそ30年前から、障害のあるひとの芸術活動を支援している。 【ホンダ】 8台の福祉車両が展示されたホンダのブースでは、「いつでも、どこでも、だれでも用途に応じて思いどおりに使える」というキャッチフレーズの新型コンパクトミニバン「FREED(フリード)」とホンダの福祉車両として高い人気を誇る「N-BOX」が主役だった。コンパクトながらも広大な室内空間を活かし、車いす利用者も含めて最大6名の乗車を可能とした「FREED+(フリード... ...
On 2017年5月5日 / By wpmaster© 2016-2020 Believe Japan, Inc. All rights reserved.